「食と農」を考える前提として、これからの国際社会の問題を突き詰めて考えていくと、「食料と燃料」に絞られると思うんですよ。最近では、ロシアのウクライナに対する天然ガスの供給が政治的圧力に利用されました。北朝鮮の食料問題もあります。「食料と燃料」は、国の安全保障にかかわる重要な問題だと思っています。 主要先進国9カ国の食料自給率をみると、最高はフランスの130%、米国119%。平均は81%。それに対して日本は40%という、先進国では異常な低さです。もし何かあると、大変なことになります。2030年には世界人口の45%が深刻な食料不足に悩まされる危険が生じると言われていますが、国民の間にはそういう認識が足りないと思います。 もう1つ、食料が燃料に代わってきています。米国ではトウモロコシなどがエタノールの生産に使われるし、南米ではサトウキビが燃料に使われている。燃料の代わりに使われると、余計に食料が足りなくなる。最近では、そうした危機がいろいろな雑誌にも出ており、今、一番考えなければならない問題だと思います。 これらを踏まえた上で「食と農」があるわけで、国の安全保障にも大きくかかわる重要な問題だと思います。