鈴木伸一選

2004年2月3日上毛新聞掲載


初雪で騒いだ後の静けさよ
高崎商科大附高1年 松本 郁美
【評】折からの初雪に心も踊り、友だちと思わず歓声を上げたのでしょう。が、それもほんの一時(いっとき)。後は静かで、さびしい時間が戻ってきます。
雪の原アポロのように一歩踏む
高崎北高3年 浦野 朋世
【評】1969年、世界で初めて月に降り立ったアポロ11号の乗組員のように、純白の雪原へ歩を進める作者。その真っ直ぐな意志に共感。
空にある三角形の積木かな
渋川青翠高2年 関本 真里
【評】「三角形の積木」がおもしろい。雲であるかもしれませんし、シュールレアリスム絵画のように、本物の積木が浮遊していてもいい。
初雪が踏んでいる足踊らせる
渋川青翠高3年 地田和香菜
【評】初雪というのは確かに胸を弾ませるものであり、そんな様子が、素直に描かれています。むろん、豪雪地域ではこうはいきませんが…。
雪つもり前人未踏の雪を踏む
関東学園大附高3年 松本  賢
【評】四字熟語「前人未踏」を、うまく取り入れました。誇張と言えば言えますが、ときにこうした手法を試み、作品の幅を広げるのも大事。
アルバムを久々に見し冬の梅
蓮田市落語家 桂  夏丸
【評】季語の凝った用い方が、良くも悪くも見事に俳句的。ただ、これが作者のスタイルとして確立しつつあること自体は、高く評価します。