林桂選

2004年2月24日上毛新聞掲載


早足にみんなを帰す空っ風
高崎商大附高1年 大津 彩香
【評】空っ風の寒さが、人々の家路に帰る時間を早め、その足も速めます。みんな無口で下を向いていそうです。
真っ暗な家路を急ぐ雪明り
高崎商大附高1年 朝岡 歩美
【評】「雪明り」が、逆に暮れて暗くなっていることを示す家路です。雪明りを頼りの道は、幻想的な感じもします。
初氷三日月までも凍ってる
高崎商大附高1年 大塚  碧
【評】「三日月までも凍ってる」の誇張表現で、初氷の張る寒さを伝えています。三日月の細い姿は確かに凍りそうに思えるから不思議です。
木枯らしが空に届いてちぎれ雲
渋川青翠高2年 関本 真里
【評】「空に届いて」が上手い。木枯らしに吹かれているのは自分だけでなく、雲も同じであることをちぎれ雲の姿に見つけています。
初湯出て中学ジャージの似合うこと
渋川青翠高2年 渡部  愛
【評】中学校の体育ジャージが、今は部屋着となっています。初湯上がりに着替えた自分のジャージ姿に、思わず甦(よみがえ)ってくる自分史。
春の日のうららかな午後飛ぶ子供
関東学園大附高2年 峯崎 隼人
【評】「飛ぶ子ども」が面白い。「とびっくら」(かけっこ)という方言に驚いたという東京生まれの先生がいましたが、この子どもはどちら?
真っ青な孤独とともにポプラ立つ
北海道大2年 石川 由希
【評】「真っ青な孤独とともに」がいい。真っ直ぐなポプラの立ち姿が与える印象。もちろん、見る者の心の投影でもあります。秀作です。