|
麦畑すうっと見える風の道
|
|
前橋大室小5年 山本瑠璃子
|
 |
【評】一面金色の麦畑を、初夏の風が渡ってゆきます。「すうっと見える風の道」で、その光景がありありと目に浮かぶ、とてもいい俳句。
|
 |
|
水とうの氷もはずむ朝の道
|
|
前橋若宮小5年 書上 韻
|
 |
【評】夏の朝、水とうを持ってどこかにお出かけです。はずむような氷の音は、そのまま書上さんの晴れやかな気持ちを物語っています。
|
 |
|
子どもの日ツバメすづくりいそがしい
|
|
沼田薄根小5年 大武 祐也
|
 |
【評】ツバメの世界に、「子どもの日」はないものね。レジャーに出かける人間たちを尻目に、ツバメは巣づくりに大いそがしなのです。
|
 |
|
子どもの日えいが楽しい父と二人
|
|
沼田薄根小5年 高橋 桂太
|
 |
【評】「父と二人」というのがいい。高橋君とお父さんの心の交流が、おのずとうかがえます。すてきな「子どもの日」になりましたね。*沼田薄根小の作品は、吉野泰広先生に指導していただいたものです。
|
 |
|
桜の木緑もまあまあにあうかな
|
|
下仁田小坂小6年 諏訪 佳祐
|
 |
【評】サクラは、どうしても花の咲いているときが好まれますが、葉桜の緑も、なかなか美しいものです。「まあまあ」が、おもしろい。
|
 |
|
桜散り桃ノ木川がしずかだな
|
|
前橋桃川小6年 岩崎 敦文
|
 |
【評】前橋北部を流れる桃ノ木川に沿って、サクラ並木が続いています。花が散った後は人出も少なくなり、静かな日々が戻ってきました。
|
 |
|
七色の竜がまう時虹がでる
|
|
前橋桃川小6年 當銀 祥依
|
 |
【評】虹の字の「虫」は、実は竜のこと。當銀さんがそれを知っていたとすればすごいし、知らずにこの句を作ったのなら、それもすごい。
|
 |
|
教室の明るいくうきあたたかく
|
|
前橋桃川小6年 高藤くるみ
|
 |
【評】空気には「雰囲気」という意味もあるので、高藤さんのクラスが、明るくあたたかい雰囲気にあふれている、と読みたい気がします。
|
 |
|
ねこたちがぐっすりねている春の夢
|
|
前橋桃川小6年 品川 珠緒
|
 |
【評】ネコたちは、どんな夢を見ているのかな。「動物たちの恐しい夢のなかに/人間がいませんように」(川崎洋)という詩を思います。
|
 |
|
青空に星がさいたよクレマチス
|
|
甘楽小幡小6年 高木 里奈
|
 |
【評】初夏に咲くクレマチスの花には、いろんな色がありますが、その形は、なるほど星みたい。「青空に」という表現が、きれいですね。
|
 |
|
蕗の葉が負けるものかと背くらべ
|
|
新治新巻小6年 内田千香子
|
 |
【評】初夏のころ、フキの葉はぐんぐん成長して、大きいのは折って傘にできるほどになります。そんな様子を、ユーモラスに描きました。
|
 |
|
消しゴムで小さく残る春を消す
|
|
小野上中2年 野村 成美
|
 |
【評】中七下五が、たいへん詩的な表現。夏のおとずれを喜ぶ気持ちの半面、去り行く春を見送るさびしさも、どこかにあるのでしょうね。
|
 |
|
犬の鼻梅雨が一足先に来る
|
|
小野上中2年 唐澤 秀行
|
 |
【評】イヌの鼻がいつにも増して湿っているように感じるのも、梅雨間近のこの時期ならではのこと。「一足先に来る」が、とてもうまい。
|
 |
|
真っ白い紙に四月を書きとめて
|
|
小野上中2年 長久保徴子
|
 |
【評】紙の白さは、新学期を迎えた長久保さんの心を表しているようです。この四月、真っ白の紙にどんなことが書き込まれたでしょうか。
|
 |
|
しんしんと五月の雨はただ遠く
|
|
小野上中2年 飯塚 仁美
|
 |
【評】物悲しく、そしてどこか人恋しい気分が、たいへん静かなトーンで表現されています。読者の心も、何となくしーんとしてきます。
|
 |
|
蛇を見て逃げる背中に夏近し
|
|
小野上中2年 佐藤 絵理
|
 |
【評】俳句で「蛇」は夏のもの。ふいに出くわしたりすると肝を潰しますが、これも季節を感じさせる風物詩の一つには違いありません。
|
 |
|
あたたかい緑の山の空の下
|
|
小野上中2年 一場 萌
|
 |
【評】「の」でつながるリズムが心地よく、「あたたかい」という一場さんの思いが、素直に納得されます。解放感があって、いいですね。
|
 |
|
昼休み水あげ笑う花たちや
|
|
小野上中2年 野村真奈美
|
 |
【評】昼休みを利用して、花に水をやります。たっぷりと水を浴びて喜んでいるような花を見ると、自然とうれしさがこみ上げてきますね。
|
 |
|
誕生日と結婚式の日曜日
|
|
小野上中3年 小野由香里
|
 |
【評】いとこの結婚式だったようですが、自分の誕生日とも重なり、忘れられない日になりましたね。季節を明示すると、もっとよかった。
|
 |
|
ぶらんこで雲の形を友と見る
|
|
下仁田中3年 吉田 祐平
|
 |
【評】こういう友だちがいるというのは、とてもいいなあ。友情などと声高に言わずとも、自然にそれが感じられ、ほのぼのとしてきます。
|
 |
|
桜散る歩道の端でバスを待つ
|
|
前橋四中1年 書上 奏
|
 |
【評】春のある日の一こまが丁寧(ていねい)に書かれており、情景がぱっと目に浮かびます。バスを待つ時間も、俳句を考えていると退屈しませんね。
|
 |
|
母の日に何もあげない親不孝
|
|
富岡南中3年 飯塚 彩音
|
 |
【評】「親不孝」は、作者の照れがそう言わせているのでしょう。飯塚さんの感謝の気持ちは、ちゃんとお母さんに届いていると思います。
|
 |
|
春の風みんなが笑うあたたかさ
|
|
前橋芳賀中3年 小林美紗子
|
 |
【評】春風のあたたかさもさることながら、みんなが笑うことで和(なご)んだクラスの空気に、あたたかいものを感じたのではないでしょうか。
|
 |