鈴木伸一選

2004年6月22日上毛新聞掲載


プールの中光がそわそわおよいでる
前橋荒牧小3年 なか谷 花
【評】水に反射(はんしゃ)した細かな光を、「そわそわ」と表現したのがおもしろい。プールを楽しむ花さんの心の中も、何となくわかる気がします。
なつ休みうきわをもてばもううみだ
前橋桃川小2年 にし本小うめ
【評】しまわれていたうきわを取り出し、ふくらませてみます。それだけでもう、夏の海の光景(こうけい)が頭の中いっぱいにうかんでくるのです。
木はゆれるけどうたをうたってうれしそう
前橋桃川小2年 村山 絵織
【評】たとえはげしい風にゆらされても、いつでも楽しそうにうたっている木。木は、つよく大きな心をもっているような気がしますね。
おねえちゃんはむしきらいかわいいのになあ
前橋大室小1年 ほしのまゆこ
【評】「おねえちゃんは/ムシきらい」かな。「おねえちゃん/ハムシきらい」かな。まゆこさんの気もちは、どちらもよくわかりますね。
さくらの木みんなの心きれいにする
前橋大室小3年 中沢 美幸
【評】サクラの花を静かにながめていると、なるほど心まできれいになるようです。こうして、世界中から争いごとがなくなるといいなあ。
春の朝すっきりしながらとうこうだ
前橋大室小3年 高尾 りな
【評】いかにもすがすがしい春の朝。こんなふうに気持ちよく登校できるのは、何よりしあわせです。きっといいことが待っていますよ。
チューリップ赤白黄色うたどおり
前橋大室小4年 師田美菜子
【評】童謡の歌詞(かし)通りに、ならんで咲いたチューリップ。見ていると、何だかうれしくなってきますね。私も思わず歌ってしまいました。
一年生きいろいかばんがゆれている
前橋大室小4年 たかはしちえの
【評】小さなからだに大きなかばんをしょった一年生。はなれたところからは、まるで黄色いかばんだけがゆれているように見えるのです。
さくらの木みとれていたら日がくれた
前橋大室小4年 山田 莉子
【評】満開のサクラの美しさに時間のたつのも忘れ、見とれていた莉子さん。「日がくれた」に、おどろきと感動が言いとめられています。
みょうぎ山よこから見るとわらい顔
富岡一ノ宮小3年 あんどうまさと
【評】「山笑う」は春。「山眠る」は冬。季節によっても、見る位置によっても、山の表情はいろいろちがってきます。おもしろいですね。
マレーシアいつもなつであきないの
宮城小2年 小池 俊希
【評】「秋無いの」と「飽(あ)きないの」、両方に読めておもしろい。外国に行くと、あらためて四季のある日本の良さを感じたりしますね。