林桂選

2005年1月12日上毛新聞掲載


滝坂を汗かきのぼる夏休み
利根商高3年 小林真由美
【評】「滝坂」は沼田駅から沼田市街に上がる坂。夏休み、この滝坂を登って通うことがあったのでしょう。地名の読み込みが効果的です。
春来てもずっと友達君と僕
利根商高3年 佐藤 華代
【評】この春は卒業の春。当たり前のように毎日顔を会わせていた友ともお別れです。残り少ない高校生活を惜しむ気持ちも感じられます。
缶コーヒーぬくもりひとつ雪ふぶく
利根商高3年 久保田 健
【評】温かい缶コーヒーを懐炉(かいろ)代わりにして、吹雪の寒さに耐えています。「ひとつ」に缶のある場所を確認している感じがします。
湯に浮かぶ父の白髪さみしくて
利根商高3年 村沢 貴志
【評】父の後に入った風呂。父の白髪を見つけてしまいます。そこに感じるのは父の老い。「さみしくて」はその思い。
干し大根ステップ踏んでる足ずらり
利根商高3年 市川麻友子
【評】足を大根に見立てることがありますが、これはその逆。大根を足に見立てました。しかもランダンスをしてでもいるような楽しさです。
水鳥も紅葉楽しむ池の面(おも)
利根商高3年 高井 圭太
【評】池の水面に映り込んだ紅葉。池に浮く水鳥たちもその色を楽しんでいるように見えます。紅葉の鮮やかさが、目に浮かぶような作品です。