鈴木伸一選

2005年1月19日上毛新聞掲載


まどのそとつめたいかぜが木をゆらす
高崎天使幼稚園年長 阿久沢佳佑
【評】冬の風に大きくゆれる木。あたたかい家の中にいても、外のつめたさがたしかにつたわってきます。
ま女のゆびかきのきのえだこわそうだ
前橋桃川小1年 つづきみか子
【評】葉がおちたあとのカキの木の枝が、魔女の細くて長いゆびに見えるのです。なるほど、こわそうだ。
おいしそう学校ってケーキみたい
前橋桃川小2年 たごはるな
【評】桃川小の校舎のかべは、クリーム色だったかな? 校舎のかたちそのものも、遠くから見ると、横長のケーキみたいな感じですものね。
ゆきだるまいつもえがおでいてほしい
松井田九十九小1年 うらのまさき
【評】とけかかった雪だるまは何だか泣いているように見えて、ちょっとかなしいね。人間も雪だるまも、やっぱりえがおが一番すてきです。
雪だるまずっとこっちをみつめてる
群馬国府小2年 堤  宏昌
【評】雪だるまがずっとこちらを見ているようすを想像すると、たのしくもあり、また少しこわいようでもある、ふしぎな気分になります。
のこりべん水の音がしてくるよ
前橋大室小2年 しまりょうへい
【評】放課後、教室で残り勉強をしていると、どこからともなく水の音がしてくるというのです。雨かなあ。それとも水道の音なのかなあ。
赤とんぼ赤ぎ山へととんでいく
前橋大室小3年 内藤  楓
【評】秋晴れの日。くっきりと見える赤城山を目ざすように、赤トンボが飛んでゆきます。大きな山と小さなトンボの対比があざやかです。
学校のきれいな落ち葉あつめよう
前橋大室小3年 神沢 圭典
【評】圭典君は学校が大すきだから、こういう俳句が書けるのです。落ちたばかりのきれいな葉っぱを、たくさんたくさん集めてください。
ぼくんちのいちょうの葉が黄色いぞ
松井田西横野小3年 さとうひろかず
【評】自分のうちにイチョウの木があるなんて、すごいなあ。「黄色いぞ」って、ちょっと自慢(じまん)げに言いたくなる気持ちも、よくわかります。
冬をこす古木の表面ひびはいる
前橋桃瀬小4年 林   稜
【評】表面のひび割れは、その木が生きてきたあかし。人間よりもずっと長生きの木は、いろんな出来事を黙って見守ってきたのでしょうね。