鈴木伸一選

2005年3月9日上毛新聞掲載


ゆきのなかさびしくあるくふたりぐみ
沼田薄根幼稚園年中 あおきりょうこ
【評】しんしんとふる雪の中を、この二人はどこへ行くのでしょうか。たしかにさびしそうだけど、一人じゃない分、すこしは心づよいかも。
ゆきがふりあたり一めんゆめげしき
前橋桃川小1年 さとうまさひろ
【評】一めんまっ白の雪げしきを、「ゆめげしき」というすてきな言葉で表現しました。本当に、ゆめのようにうつくしいけしきですものね。
どこまでもずんずんとぶよカブトムシ
前橋桃川小1年 い本こうた
【評】「ずんずんとぶよ」がいい。カブトムシの力づよいとびかたを、とてもよくあらわした言いかたです。カブトムシって、かっこいいね。
ゆきだるまがんばったからわらってる
前橋桃川小1年 つづきみか子
【評】がんばって作った、大きな雪だるま。うれしくてわらっているのはみか子さんでもあるし、作ってもらった雪だるまでもあるでしょう。
こうていにあそびにきたよ春のあめ
前橋桃川小2年 しな川ありさ
【評】どことなくあたたかさを感じる春の雨だからこそ、「あそびにきたよ」という言葉が生きるのです。雨の日も、たのしくすごせますね。
けんけつにうぐいすがなくかえりみち
前橋桃川小2年 小ぐらひろむ
【評】献血(けんけつ)をした帰り道。人の役に立つことをすると、自分の気持ちもぽかぽかしてきますね。ウグイスも、ひろむ君をほめているみたい。
ふゆの日に水をさわるとあったかい
前橋桃川小2年 木村 春穂
【評】気温のひくい日は、かえって水のほうがあたたかく感じることってあります。身のまわりのふしぎを、これからもたくさん見つけてね。
おんどくはこえにだしてかしゅみたい
前橋桃川小2年 広沢まこと
【評】歌手みたいにじょうずじゃなくても、大きな声で本を読めば、それだけで気持ちがすっきりします。たのしそうな授業で、いいなあ。
おおゆきでみんなゆきかきぼくはソリ
川場小1年 中村 克典
【評】おとなは雪かきで大いそがし。ぼくも手つだおうかなあ、と思いながら、克典くんはソリあそび。でも、子どもはそれでいいのです。
ふゆのみちきれいなこおりができている
前橋大室小1年 ほしのまゆ子
【評】道ばたにできたこおりを見つけたときのうれしさが、すなおに出ています。「きれいな」は、そのうれしさが言わせた言葉でしょうね。
あさおきてろう下あるくとあしひえる
前橋大室小2年 森田 まな
【評】冬の朝。はだしで家のろう下を歩くと、からだがちぢこまるほどつめたいね。そんなまなさんのようすが、目にうかんでくるようです。
さくらの木一年生をむかえる木
群馬国府小3年 金井愛璃奈
【評】学校の主(ぬし)のような古いサクラの木でしょうか。その木はこれまで、数えきれないほどの新入生を、やさしくむかえてきたのでしょうね。