鈴木伸一選

2005年7月13日上毛新聞掲載


兄の背に陽の香りして業平忌
吾妻高1年 小宮 怜子
【評】美男子の典型として伝説化されている平安前期の歌人、在原業平(ありわらのなりひら)。兄という存在に対する妹の微妙な感情を、見事にとらえた俳句です。
夕焼けに人影のびる蝉丸忌
吾妻高1年 原田ゆみ子
【評】蝉丸は盲目で琵琶の名手とされ、能や浄瑠璃にも描かれている歌人。夕焼けに伸びる人影が、その数奇な生涯を象徴しているようです。
日焼け止め青春の日にぬってみる
吾妻高3年 澤入 麻里
【評】「青春の日」と堂々と言えるのは、作者が今、まさに青春の真っただ中だから。お茶目で愛すべきキャラクターに、好感を持ちました。