林桂選

2006年3月29日上毛新聞掲載


引っ越しの畳の青さ匂い立つ
高崎北高3年 楠本 綾香
【評】引っ越しの新しい部屋。新しい生活を、畳の青い匂いに実感するのです。春は、引っ越し、そして新生活の始まる季節でもあります。
風唄う曇りガラスよ椿待つ
     高崎北高3年 中島 洋平
【評】「風唄う曇りガラス」は、冬の寒々しい風景の描写。寒中にいち早くさく椿の花が、心待ちされるというのです。
かすみ草身を乗り出して電車待つ
     高崎北高3年 青柳麻友香
【評】入線する電車を、確認するための所作でしょう。「かすみ草」は、到着する人へのプレゼントでしょうか。待ち人の面影も伝えます。
雪凍り透けて見えるぞ緑の芽
     高崎北高3年 丸山さくら
【評】凍って透明感を持つようになった雪。一度溶けて氷のようになったのです。その下に透けて見える木の芽。確実に春が近づいています。