鈴木伸一選

2006年5月31日上毛新聞掲載


さくらのはなはるのたいようであかるいね
前橋大室小1年 おおたほくと
【評】お日さまにてらされたサクラの花は、とっても気もちよさそうです。ながめていると、こちらのこころまであかるくなってきますね。
いいことがたくさんおこる春ですね
前橋大室小4年 黒田あゆみ
【評】あゆみさんのように明るく元気に毎日をすごしている人には、いいことが自然に起こるんじゃないかな。私も見習いたいと思いました。
のこってるさくらの花びらげん気だな
高崎国府小2年 やぎゆうと
【評】サクラって、はかなくちってゆくように思いがちだけど、中には、なかなかちらない元気者もいるというわけ。おもしろい発想だなあ。
お日さまがきらきらひかれば小とりなく
高崎国府小2年 ひるかわゆりか
【評】たのしそうな小とりたちの声が、わたしの耳にもきこえてきます。季節は書かれていませんが、やっぱり春がふさわしいでしょうね。
バナナがねいっぱいこまったよ
高崎国府小3年 大村さくら
【評】さくらさんが、バナナを食べきれなくてこまったのでしょう。でも、バナナそのものが何かにこまっているとも読めて、楽しいですね。
とりのこえいまこの町にはるが来た
高崎国府小4年 大山けい子
【評】「いま」という一言が、とても効いています。春が来た、と感じた瞬間を、ぱっと書きとめた言葉だものね。俳句は、これが大事です。
きいろくてちいさくかわいいなの花よ
前橋山王小2年 みや下のどか
【評】「きいろい」「ちいさい」「かわいい」。のどかさんがナノハナについて一つずつたしかめていったことが、ていねいに書けています。
春の日はあたたかい風はだにきた
前橋山王小3年 たごゆきの
【評】「はだにきた」という表現がいいですね。春風のあたたかさを、ゆきのさんがたしかに感じたんだということが、よくわかりますよ。
図書室にさくらの花びら本の上
前橋桃川小3年 たけい里央
【評】図書室の開いたまどから舞いこんだサクラの花びらが、読んでいた本の上に乗りました。春だなあ、ってしみじみ感じた里央さんです。
にっこりとわらうと顔が広がるよ
前橋桃川小4年 西本 小梅
【評】しかめっ面(つら)は、顔がぎゅっと縮まった感じ。反対に、笑顔は余分な力がぬける感じ。笑顔でいれば、自然と気持ちも広やかになります。
やまのなかむしもこのはもげんきです
前橋粕川小4年 いがわももか
【評】「むしもこのはも」の後に、「ももかさんも」という言葉をつなげて読みたいなあ。そうしたら、私も何だか元気になってきましたよ。
がっこうのこうていみるととかげいる
前橋粕川小4年 大沢 力也
【評】よく観察すると、校庭にはいろんな生き物がいることがわかります。俳句は、よく観察し、そこから何かを発見することが大事です。
犬がほえ春は終わりとさけんでる
高崎堤ヶ岡小4年 鳥屋 美咲
【評】ゆく春を惜(おし)む心を、日本人は昔から大切にしてきました。ほえるイヌにも、もしかしたら私たちと同じ心があるのかもしれません。
父の日にかたもみしよう弟と
高崎城山小4年 青木恵美子
【評】かたをもんでもらうのは、もちろんうれしいだろうけど、きょうだいの仲がいいというのが、お父さんには一番うれしいことでしょう。