林桂選

2006年6月7日上毛新聞掲載


ははの日でかいたにがおえわらってる
高崎国府小2年 やぎゆうと
【評】「わらってる」がうまい。笑っているお母さんを書いたから笑っているのではなく、絵が存在感を獲得して笑っているのです。
とけいを見たら3時33分ちょぴラッキー
前橋山王小2年 すどうかいと
【評】好きな数字は3なのでしょう。偶然3が3個並んだ時計を見たのです。それだけで幸運と思える感性がいい。「ちょぴ」もゆかい。
春の風たんぽぽつつむお母さん
高崎国府小3年 小しばりさ
【評】春の風を「お母さん」にたとえました。タンポポをあたたかくつつみ育てるのですから、たしかにお母さんそっくりです。
春の風ぼくのあたまをなでている
高崎国府小3年 大野具理夢
【評】この春風もお母さんでしょうか。おじいさんおばあさん、先生の可能性もありそうです。春風に感じる優しさと暖かさから生まれた句。
さくらたち風にゆれて水あそび
前橋桃川小3年 たけい理央
【評】「水あそび」は、雨後の水滴をたたえた桜の花が、風で水滴を散らすようすのたとえでしょうか。「ゆられて」でないところも注目。
きんぎょばちにじがはいるかたのしみだ
前橋山王小3年 斎藤 鈴未
【評】「にじがはいるか」は詩的ですが難解。何かのお話を踏まえているのでしょうか。金魚玉は光線の加減で七色に輝いて見えます。
ままの手はなんでもできるふしぎな手
前橋山王小3年 小林かける
【評】ママに対する敬愛の感情が、具体的な例をとおして素直に書かれています。家の中はママのこの不思議な手なしにはまわりません。
こいのぼりいもむしみたいに動いてる
高崎堤ヶ岡4年 栗田 誠矢
【評】こいのぼりといもむしが似ているという気づきがゆかい。いもむしをよく見ている人でなければ考えつかない発想です。
一年生黄色いぼうしがわらってる
前橋桃川小4年 荒井 美愛
【評】省略表現が違う次元の世界を生んでいます。黄色い帽子そのものが笑っている童話的な世界と、微笑(ほほえ)みいっぱいの一年生が重なります。
とうこうはん集合場所は花だらけ
高崎国府小4年 新谷 朱音
【評】登校班の集合場所には、花壇があるのでしょう。春にはその花壇に花があふれます。一日の楽しみの最初がこの集合場所になりそう。
ひみつってはちみつみたいでおいしそう
前橋粕川小4年 みわこうき
【評】「ひみつ」と「はちみつ」は言葉の響きが近いことを発見。すると、「ひみつ」もハチミツのような感じがしてきます。言葉の不思議。