| 林桂選 |
2006年8月30日上毛新聞掲載
| 美しい雲一つない青空に | |
| 渋川青翠高1年 山崎 三幸 | |
| 【評】「美しい雲」ひとつない空の美しさ。美しい雲がない。しかしそれ以上の美しい青空が広がっているのです。修辞で読ませる句です。 | |
| 波さらう砂浜の文字君が好き | |
| 渋川青翠高1年 青木 美紀 | |
| 【評】題材は「忍ぶ恋」ですが、それゆえに瞬時でもその気持ちを解放したいという思いを伴います。その気持ちを、巧みに表現しています。 | |
| こがねむしうにうにうにと鴎外忌 | |
| 前橋西高1年 屋代有佳里 | |
| 【評】「うにうにと」が不思議。コガネムシの体は固いので体ではなく、その動きの表現なのでしょう。何が鴎外を思わせたのでしょう。 | |
| ひま有ればひたすら見たい夕日かな | |
| 前橋西高1年 西川 博基 | |
| 【評】夕日を飽きるまで見るような時間を、私たちはいつの間にか失っています。夕日の美しさのみならず、「ひま有れば」に自照があります。 | |
| 過ぎた日の露を纏いしおじぎ草 | |
| 共愛学園高2年 中澤 友紀 | |
| 【評】「た」「し」の過去の時制が、同じか違うかで解釈も違います。作者は違うものとして書いていそう。ならば自己投影があるでしょう。 | |