林桂選

2006年8月2日上毛新聞掲載


おとうとはにぎるよわたしのてのひらを
沼田薄根小1年 あおきりょうこ
【評】おとうとは生まれたばかりの赤ちゃんなのでしょう。にぎっても相手の手の一部。でも、いっしょうけんめい知ろうとしてにぎります。
いもうとはかくれんぼのめいじんだ
前橋山王小2年 荒金 柚衣
【評】幼い子はかくれんぼが大好きで、すぐに始めます。それは自分に注目していて欲しいからかもしれません。名人なのもそのためでは。
夕がたきれいなたいようさん
前橋山王小2年 石いすずは
【評】短律の自由律俳句。太陽に呼びかけているようでもあり、心の中でつぶやいているようでもあります。語り口に不思議な魅力があります。
うめ林きりかぶからきのこだよ
安中西横野小3年 たき川じつや
【評】梅園の切り株。枯れた梅の株からキノコが出ているのを見つけました。だれも目にとめないようなものに目をとめる力は大切です。
花ことばばらは何だか知りたいな
前橋山王小3年 佐藤日向子
【評】調べてみると、「愛」「美」「温かい心」とありました。花の色でも違うことばがあって、どの花よりも花ことばがありそうです。
夏休み家族はみんなひるね中
高崎堤ヶ岡小4年 横山 駿毅
【評】のんびりした夏休みの時間。家族そろっての昼寝というのも、夏休みならではかもしれません。昼寝は夏の季語です。
くりの花色はうすいベージュ色
高崎堤ヶ岡小4年 福島 彩華
【評】クリの花は、花なのに目立ちません。それを「うすベージュ色」と表現。この表現で、クリの花も少し誇らしくて立派な花に見えます。
きんぎょすくいきんぎょがにげるにげちゃだめ
高崎堤ヶ岡小4年 竹内 日菜
【評】「にげちゃだめ」に思わず笑ってしまいました。だれも心の中で、そう思いながら、金魚をすくっていることでしょう。
夏休み水族館で遊ぶ人
高崎堤ヶ岡小4年 清水 省吾
【評】冷房の中で、涼しそうに泳ぐ魚たちの姿を見て過ごす。これは夏休みの遊びとしては、一つの理想の姿かもしれません。