林桂選

2006年8月16日上毛新聞掲載


かさのうえあめつぶたちがはしゃいでる
群馬大附幼稚園年中 品川 瑞華
【評】カサのえをとおして伝わってくる雨。音もしていることでしょう。「はしゃいでる」がいい。雨もカサを持つ作者もうれしいのです。
みずあそびおよげないけどぷうるすき
高崎国府小1年 むらたあすか
【評】私たちは、泳げるかどうかといった能力を考えてしまいがちですが、夏のプールは楽しいものであることを思い出させてくれる句です。
まぼろしのおうごんおたまかってるよ
前橋桃川小1年 ほしのるな
【評】「まぼろし」ですから、めずらしいものでしょう。アルビノという突然変異種でしょうか。カエルも黄金色になったのでしょうか。
らんどせるぴかぴかひかってうれしいな
前橋桃川小1年 もりしたかんた
【評】ぴかぴか光っているのは、新しいから。それがうれしいのは、作者の心が光っていて、新しい小学校の生活がうれしいからです。
さつまいもはっぱの形がハート形
高崎国府小2年 中澤 恵太
【評】ハート形をした葉っぱは意外にあるものです。さつまいももハート形だったのですね。これからもいろいろな葉を探してみてください。
あめの日はおとこのこがねはしりまわる
高崎国府小3年 小林あやの
【評】走り回るのは、雨の中なのでしょう。子どもっぽい男の子のはしゃぎ方を、距離をとってクールに見ている大人っぽい女の子がいます。
夏休みもう海の音ほらそこに
前橋山王小3年 桑原禄愛那
【評】夏休みに海に行く計画があるのでしょう。夏休みに入ると、もう待ちきれなくなった心が海の音を感じ始めているのです。
朝の風すきとおってる風になる
前橋山王小3年 市花 結美
【評】「すきっとおってる風」とは、心身で感じる気持ちのよい風でしょう。さわやかな朝の訪れを、風に感じています。
カブトムシぶんぶんとんで一人旅
高崎堤ヶ岡小4年 福島 彩華
【評】「ぶんぶんとんで」元気よさそうなカブトムシが、「一人旅」をしているという見方がいい。寂しさを吹き飛ばす元気さなのです。
金色の日光あびるヘチマの葉
前橋桃川小4年 西本 小梅
【評】「金色の日光」は、ヘチマ棚の下から上を見たときの色かもしれませんね。金色に輝く日の光は、ヘチマを、毎日大きくしてくれます。
しばすべり空をとんでる気分です
富岡小野小4年 松井 雛子
【評】大人が芝すべりをしても、空を飛ぶ気分は味わえないことでしょう。豊かな感性と想像力が必要です。これが楽しむための源です。