鈴木伸一選

2006年9月6日上毛新聞掲載


おとうとのあたまはまんまるそらまめだ
沼田薄根小1年 あおきりょうこ
【評】おとうとさんの頭は、くりくりぼうずなのかな。以前、おみそのコマーシャルに出ていた男の子を思い出して、つい笑っちゃいました。
じてんしゃでいっぱいはしったやまなかこ
前橋山王小1年 もろだともき
【評】夏休みに、富士山のふもとの山中湖へ行ったのですね。風にふかれて気もちよさそうに走るともきくんのかおが、目にうかぶようです。
きのうよりあさがおいっぱいさいたからうれしいな
前橋山王小1年 しださちか
【評】さちかさんのうれしさがあふれ出て、十七字より長くなりました。でも、はいくは自分の気もちを書くものだから、これでいいのです。
なつやすみやさいばたけがにぎやかだ
前橋山王小1年 よしのだいき
【評】畑ではいろんなやさいが大きくそだって、にぎやかに感じるほどなのでしょう。夏休みで、だいきくんもとりいれをてつだったのかな。
おにいちゃんおふろじゃないのにはだかんぼ
前橋山王小2年 いけやさえ
【評】男の子は、暑ければすぐはだかんぼになれていいなあ、ってさえさんは思ったのかな。そんな気持ちが、ユーモラスに書かれています。
夏休みだからたいようもっとでてくるかな
前橋山王小2年 新井乃梨子
【評】梅雨のあいだは太陽があまり顔を出さなかったけど、夏休みになったら、太陽ももっといっぱい出てきてね、と思った乃梨子さんです。
夏終り犬もちょっとは元気だな
前橋山王小3年 鈴木 悠雅
【評】暑いうちはイヌもだるそうだったけど、ようやくすずしくなってきて、少し元気を取りもどしてきたのです。私も、イヌと同じだなあ。
草むしりいろんなとこからあせがでた
前橋山王小4年 木内 碧輝
【評】一生けんめいに草むしりをして、汗びっしょりになったのです。からだ中から汗がふき出てくる感じが、とてもよく伝わってきますね。
セミのこえおそらいっぱいひびいてる
前橋山王小4年 阿部 桃子
【評】私の家は町なかにあるせいか、近ごろはセミの声を聞くことがあまりありません。空いっぱいにひびくセミの声を、私も聞きたいなあ。
夏祭りやきそばヤキトリ笛たいこ
前橋山王小4年 大村 隆介
【評】焼きそばや焼き鳥のいいにおい。笛やたいこのはずむような音色。夏祭りのようすが盛りだくさんに書かれた、とても楽しい俳句です。
スズ虫だ朝のさんぽでないてるよ
高崎国府小2年 山本こうき
【評】スズムシの声を夜聞いたという俳句は多いけど、こうき君は朝のさんぽのとちゅうで聞いたのです。これも、一つの発見と言えますね。
花火の音ぼくのむねがたいこのよう
高崎国府小2年 とみ里ゆうた
【評】花火の大きな音が、ドンドンとむねにひびいてくるのです。ゆうた君のわくわくした気持ちも、自然につたわってくるのがいいですね。
くものうえプールをおいてあそびたい
高崎国府小2年 大村ゆうと
【評】すてきな発想の俳句です。夏の空にふわふわとうかぶ大きな雲。そこにプールがあっておよげたら、本当に気持ちがいいでしょうね。
なつりょこうお月さまもついてきた
高崎国府小2年 八木ゆうと
【評】自分が移動すると月もついてくる、という俳句はよく見ますが、旅行にまでいっしょについてきた、というのはおもしろい発想です。
あおいうみたいようあびておよいでる
高崎国府小2年 まつざわなこ
【評】「たいようあびて」というところに、夏の海でおよいでいる伸び伸びとした気分が、よく出ています。私も、およぎたくなりました。
あさがおがいっぱいさくとかぞえたい
高崎国府小4年 ひ口ともやす
【評】いくつさいたかなあ、というともやす君の気持ち、とてもよくわかります。自分が一生けんめい育てたアサガオなら、なおさらのこと。
ねころぶと打ち上げ花火せまり来る
水上小4年 鈴木 夏実
【評】「せまり来る」が、大人顔負けのうまい表現。ねころんで夜空だけを見ていると、自分と空との距離が近くなるような気がするものね。