林桂選

2006年12月6日上毛新聞掲載


特別に真っ赤な林檎が欲しくなる
前橋西高1年 角田 美穂
【評】「特別に」に込められた想いは深いものがありそうです。日常からの脱出願望か変身願望でしょうか、それとも恋への想(おも)いでしょうか。
月光が美しすぎて眠れない
前橋西高1年 西川 博基
【評】青春の甘美な想いそのままですが、それをここまでストレートに書ければそれは立派。書けるうちにたくさん書いておくべきでしょう。
夕方の団栗落ちる駐輪場
前橋西高1年 黛  諒多
【評】「の」がうまい。「に」では単なる時間帯の指定ですが、「の」で「団栗(どんぐり)」にかかる表現ともなって、不思議な団栗になっています。
枯葉降る追って追われて子どもたち
前橋西高1年 小池 夏帆
【評】落葉が舞う公園か校庭で、子ども達が鬼ごっこをしているようすでしょう。「追って追われて」に大人になった作者の視線があります。
月光を浴びて育ったかぐや姫
前橋西高1年 蜂巣  航
【評】物語に現れない場面まで想像できる深い理解力は大切。物語に書かれていない場面でも、かぐや姫は、月を見て暮らしていたはずです。
朝顔が開く時間に起きたくて
前橋西高1年 神場 菜代
【評】「開く時間」は開く瞬間のこと。私たちは、「開いた」という花の結果ばかりを見ていることに気づかせてくれる作品です。
図書館の窓ぎわの席秋の昼
育英短大2年 飯野 裕子
【評】秋の日がさして暖かい図書館の窓ぎわの席。静かに読書や調べ事をしている時の充実感が伝わってきます。抑えた表現もいい。