鈴木伸一選

2006年12月13日上毛新聞掲載


カマキリににらまれぼくはにげだした
高崎城山小1年 田村つばさ
【評】カマキリの大きな目って、たしかに人をにらむような感じ。カマキリは、そんなつもりはないんだけどなあ、と言うかもしれませんが。
ゆきだるまかわいいふゆのきせつになるよ
伊勢崎殖蓮二小1年 久保 実央
【評】だれかによびかけるような言いかたに、もうすぐ冬になってうれしいなあ、という実央さんの気もちが、とてもよくあらわれています。
あきはねはっぱもけむしもおどってる
前橋桃川小1年 ふくしまゆうか
【評】きらう人も多いケムシを、ゆうかさんは、あたたかい気もちで見ています。「おどってる」という言葉は、そうでないと出てきません。
あきのかぜぼくのせなかでうたってる
前橋桃川小1年 あらきそうへい
【評】秋の風を、自分のせなかに感じているところがいいですね。「うたってる」という表現から、さわやかさがつたわってくる気がします。
だんだんとちかづいてくるゆきだるま
前橋宮城小1年 岡田 華乃
【評】ゆきだるまを作れるきせつが、近づいてくるということでしょう。でも、ゆきだるまがあるいて近づいてくるような感じもしますね。
どんぐりくんマラソンいっしょにはしろうよ
高崎国府小1年 まつむら太一
【評】にんげんではないものとも、すぐ友だちになれるのは、子どもだけにあたえられた、すばらしい力。ドングリも、よろこんでいますよ。
あきの空かぼちゃがにやりとわらってる
高崎国府小2年 大谷さと子
【評】にやりとわらうカボチャというとらえ方が、とてもおもしろい。大きくて、ずっしりとおもたいカボチャが、目にうかんできました。
あかとんぼたんぼをはやくとんでいく
前橋大室小1年 おおたまさと
【評】赤トンボがたんぼの上をはやくとぶのは、きっと気もちがいいからでしょう。そのことをはっけんしたのが、このはいくのいいところ。
あきだとねしずかな声になってくる
前橋大室小2年 かんざわりょう
【評】秋は、まわりのけしきも、何となく静かなふんい気にかわります。だから、りょう君の声も、しぜんと静かな感じになったのでしょう。
いちょうの葉妹の手みたいに小さいね
前橋大室小3年 金子けんし
【評】イチョウの葉をじっと見ていたら、妹の小さな手が思いうかびました。けんし君は、小さな妹さんがかわいくてしかたがないのですね。
秋だよねふたごのどんぐりしゃべってる
前橋大室小4年 森田 真奈
【評】地面に落ちたドングリが顔を寄せ合って、秋だねえ、って楽しげにおしゃべりをしている。そんな光景が、ぱっと目にうかんできます。
つうがくろたんぽぽひとつのこってた
前橋笂井小2年 さのけいな
【評】冬が近くなってもまださいているタンポポに、けいなさんは「がんばれ」って声をかけたのでしょう。そのやさしい心が、すてきです。
ふゆの風すきとおるたびにさむくなる
前橋山王小2年 たかはしなおと
【評】寒くなるにつれて、たしかに空気がすきとおってゆくような気がします。風も、同じでしょう。つめたいけれど、すがすがしい風です。
秋の風子どものようにあそんでる
前橋山王小3年 大内 春香
【評】「子どものように」というたとえがいいですね。秋風が、心の底から楽しそうにふいている感じを、とてもじょうずに表現しています。
ねこがきてこたつをだせといいいばる
高崎上郊小3年 恩田 優奈
【評】少しわかりづらいけど、「いいいばる」は、「言い、いばる」でしょう。わがままそうなネコのようすを、ユーモラスにえがきました。
寒い日にきれいな空をながめよう
高崎堤ヶ岡小4年 福田 恵大
【評】空気がぴんと張ったような寒い日は、かえって空がすみきって、とても美しく見えます。家にこもっていては、出合えない美しさです。