鈴木伸一選

2007年2月21日上毛新聞掲載


はくちょうが56わいたんだよ
大泉みよし幼稚園年長 くろださやか
【評】ふゆをこすために、とんできたハクチョウ。そのようすを見にいったというだけでなく、しっかりとかずをかぞえたのがよかったね。
一ねんが大きい名ふだつけている
前橋桃川小1年 天のえりか
【評】一年生は、からだが小さいので、名ふだのほうが、何だか大きく見えるのでしょうね。とてもかわいらしく、ほほえましいはいくです。
お手だまをできたらいいなおばあちゃんみたいに
高崎国府小1年 しのはらあいりん
【評】学校におじいちゃんやおばあちゃんをおまねきして、むかしのあそびをしたのでしょう。あいりんさんのうれしさが、よく出ています。
ふゆのそらくもがもんだいだしている
高崎国府小2年 かとうさき
【評】空にうかんだ雲が、「これは何のかたちかな?」って問題を出しています。動物とか食べ物とか、こたえはいろいろありそうですね。
ふゆのかぜちらりとゆきがふったみたい
高崎国府小2年 せき口ゆうゆ
【評】この冬は、雪があまりふりませんでした。「ふったみたい」という言葉は、「ふってほしいなあ」という気持ちのうらがえしでしょうね。
冬の朝きれいな空気がとんでいく
高崎国府小2年 小ぶなはるか
【評】つめたいけれど、きよらかで心が洗われるような冬の朝の空気。この句を読むと、見えない空気が見えてくる気がするからふしぎです。
きょうもいるぼくのともだち冬のかぜ
高崎国府小2年 大村ゆうと
【評】ゆうと君には雨も風も、人間の友だちと同じようにたいせつな友だち。さむくて家にこもっている自分を、思わず反省したわたしです。
冬の外風がてんからおちてきた
高崎国府小2年 とみざとゆうた
【評】冬の風が、まるでかみなりみたいに、天から地上めがけて落ちてきたかのように感じたのです。それくらい強い風だったのでしょう。
つめたい手とう校中にあつくなる
高崎国府小2年 八木ゆうと
【評】さむさに負けず、ずんずん歩いていると、家を出るときはまだつめたかった手も、元気パワーでいつのまにかあつくなっているのです。
雪と風風の子いっぱいあつまろう
中之条小2年 片貝 美紀
【評】「いっぱいあつまろう」というよびかけの言葉が、とてもいいですね。たくさんの子どもたちの元気な笑顔が、目にうかんできますよ。
春がきてなにかぜったいじょうずなる
中之条小2年 木村しゅんすけ
【評】最後のところは「じょうずになる」というふうに、ちゃんと表現したほうがいいですね。でも、このチャレンジ精神はすばらしいなあ。
おしょうがつたこがにこにことんでいる
高崎城山小1年 目ざきかん大
【評】かん大くんがたのしい気もちでいるから、空にあがったたこも、にこにことたのしそうに見えるのです。わたしもたのしくなりました。
ふゆだからあたたかいねこだきしめる
高崎城山小1年 大石 まい
【評】ネコのあたたかさを感じることは、いのちのあたたかさを感じるということ。いろんな生きものを、ぎゅっとだきしめてあげましょう。
ゆきだるま朝になったらにげちゃった
高崎城山小3年 おぎわらこゆき
【評】ふつうは「とけちゃった」と言うところを、「にげちゃった」と表現しました。このおもしろい表現に、こゆきさんの発見があります。
おみくじでかんじいっぱいわからない
前橋山王小1年 かばさわみく
【評】じんじゃで、おみくじをひいたのでしょう。かん字ばかりのものだけでなく、小さい子むけに、ひらがなのおみくじもあるといいよね。
ひつじぐも春をむかえに空かける
前橋山王小4年 栗原 有加
【評】近づく春のけはいに、有加さんの気分もどことなくはずんでいます。そんな気分でいると、空の雲も、すごく生き生きと見えてきます。
冬の夜空を見あげる雪だるま
前橋城東小4年 ボイド・ヘイリー
【評】雪だるまは、空の上のふるさとを思いうかべていたのかも。母国を思うヘイリーさんのすがたが、そこにかさねられている気がします。
冬休み寒さにたえてあそんだよ
前橋城東小4年 伊藤 一誠
【評】寒さにたえていたのは、最初だけだったんじゃないかな。むちゅうで遊んでいるうちに、きっと寒さなんか忘れていたことでしょう。
初めての美海(ちゅらうみ)は目まで青くなりそうだ
前橋粕川小4年 戸塚将太郎
【評】青く美しい沖縄の海が、ぱっと目にうかびます。名句「しんしんと肺碧(あお)きまで海のたび」(篠原鳳作)も、沖縄宮古島あたりでの作です。
さくらの木ピカピカ光ってゆれている
前橋新田小4年 金高 結奈
【評】「光ってゆれている」というのは、満開のサクラの感じでしょうね。「ゆさゆさと大枝ゆるる桜かな」(村上鬼城)を思い出しました。
たんぽぽをいつもみるときわらってる
前橋新田小4年 牛込  咲
【評】かわいいタンポポの花を見るとき、私たちは自然とやさしい気持ちになって、おだやかなほほえみをうかべているということでしょう。