|
粉雪をはだにかんじるわれがあり
|
|
沼田薄根小5年 芦川 卓矢
|
 |
【評】「われがあり」という自己の存在確認の意識にたどりつくところがおもしろい。皮膚感覚をとおしても自己は確認されるのです。
|
 |
|
面一本きれいにきまった初げいこ
|
|
前橋山王小5年 武藤 裕子
|
 |
【評】剣道の初稽げいこ古です。新年を迎えて、新たに頑張ろうという気持ちと自分の技が決まったときの充実感が一緒になった瞬間がこの句です。
|
 |
|
友達のコップぶくろはてぶくろがわり
|
|
下仁田小坂小5年 新井 沙妃
|
 |
【評】歯磨き用か給食用かのコップを学校に持って行くための袋を手袋にして暖をとる友達。ユーモラスな姿に厳しい寒さを感じさせます。
|
 |
|
北風のリズムに合わせて落ち葉散る
|
|
高崎城山小6年 井野仁唯南
|
 |
【評】北風が散らす木の葉。それを北風のリズムに乗って踊り始める姿のように描いています。悲しい落ち葉ではなくて、楽しい落ち葉です。
|
 |
|
冬休み夏よりしずかな水の音
|
|
前橋桃川小6年 橋本 香
|
 |
【評】水涸れの冬。しかし、静かなのはそれだけではなく、夏に比べて人が水にかかわらないからでしょう。水に人の気配が希薄なのです。
|
 |
|
ビオトープ遊びにいくとこおってる
|
|
高崎城山小6年 山口裕太郎
|
 |
【評】どこのビオトープでしょう。「遊びにいくと」から、毎日見られる場所ではないでしょう。だから「こおってる」が印象的でもあります。
|
 |
|
武道館筆走る音紙の上
|
|
太田沢野小6年 松井 稜祐
|
 |
【評】武道館での書き初め大会に参加したのでしょう。広い武道館で筆の走る音が聞こえるといいます。大会の緊迫感と静寂感を上うま手く表現。
|
 |
|
冬の朝空が青いとしん呼吸
|
|
富岡南中1年 金澤 美幸
|
 |
【評】真っ青に晴れた冬の朝。冷たい空気で深呼吸すると、体の隅々まで目が覚めます。寒くても、気持ちのいい朝は始められるのです。
|
 |
|
町なみは今日も光にともされる
|
|
富岡南中1年 三輪 夕奈
|
 |
【評】「光にともされる」の表現が秀抜。町並みは「光をともしている」のではなく、灯火の光によってともされているのです。
|
 |
|
秋の風走ると耳が赤くなる
|
|
六合中2年 小島進之助
|
 |
【評】この「秋の風」は、晩秋で冷たくなっている秋風です。走って火照っていることもあるでしょうが、耳が寒さで一層赤くなっています。
|
 |
|
十二月昼の暖かさ心地良い
|
|
吉井入野中2年 中谷 拓登
|
 |
【評】中七の字余りには工夫の余地があるかもしれません。寒さに向かう季節だからこそ、少しの暖かさも貴重な十二月。小さな幸せです。
|
 |
|
朝練はテニスコートが凍ってる
|
|
渋川小野上中2年 横山ゆかり
|
 |
【評】凍結したテニスコート。とても朝練習できるとは思えません。それでも、「は」に込められた表現から、練習はしたのでしょう。
|
 |
|
母からの電話で知るや冬の虹
|
|
沼田中3年 吉田 万里
|
 |
【評】携帯電話の時代を反映しています。用事ではなくて、綺麗(きれい)な虹を知らせるための電話です。携帯電話も使い方で素敵(すてき)になるものです。
|
 |
|
すす払い古き落書き祖母の家
|
|
沼田中3年 吉田 万里
|
 |
【評】幼いときの落書きが消されずに残っていたのです。幼い自分との遭遇であり、作者を愛する祖母の思いとの出会いでもあります。
|
 |
|
しゃかしゃかとホカロンふってるオリオン座
|
|
前橋元総社中3年 羽田野真代
|
 |
【評】携帯懐炉も温かく感じられない寒さ。「しゃかしゃか」振ってもっと温かくしようとします。天体観測などの戸外の活動でしょう。
|
 |
|
先生のふろふき大根猫ねだる
|
|
妙義中3年 陣内 アヤ
|
 |
【評】お昼に教室に猫が入ってきての一場面として読みました。ねだるのが風呂吹き大根であるおもしろさ。教室の空気感も伝わります。
|
 |
|
登校し温度計見に行く寒さかな
|
|
渋川小野上中3年 飯塚 麻衣
|
 |
【評】いつもより寒く感じた朝なのでしょう。その感覚を温度計で確かめるのです。興味関心の持ち方と実行力に若さを感じさせます。
|
 |
|
白き鳥黒き鳥にも冬は来る
|
|
渋川小野上中3年 野村 翔平
|
 |
【評】鳥を「白き鳥」「黒き鳥」と抽象化したことで、読者の心に印象的な像を結ぶ表現になっています。「冬は来る」は天の理(ことわり)。
|
 |