鈴木伸一選

2007年5月2日上毛新聞掲載


春になるとのびるのみそしるはあまくておいしいな
伊勢崎境剛志小2年 か野しゅう斗
【評】今はノビルを知らない子も多いのかなあ、と思っていたけど、しゅう斗君のようにちゃんと食べている子もいて、うれしくなりました。
学校にいくときおもしろいはなしをしながらいくよ
伊勢崎殖蓮二小2年 下城瑛莉佳
【評】とても楽しそうな瑛莉佳さんと友だちの顔が、目にうかぶようなはいくです。きょうも一日、元気いっぱいですごせることでしょう。
おじいちゃんじまんのおにわは春のにおい
前橋山王小2年 かばさわみく
【評】おじいちゃんが大事にせわをしてきたお花が、庭にいっぱいさいているのでしょう。「じまんの」という言葉が、とても生きています。
お空からさくらの花びらおりてくる
前橋山王小2年 いしざきりな
【評】花びらが「ふってくる」とかだと、当たり前。「おりてくる」は、花びらがまるで生きているかのように思える、すてきな言い方です。
さくらはなびらぴらぴらおちるそのきもち
前橋山王小3年 ジョンソン リラ
【評】ちってゆくサクラの花びらは、どんな気持ちでいるのでしょうね。私もサクラの気持ちになって、いろいろ考えてみようと思いました。
さくらの木ぴんくのあらしがふってくる
前橋大室小3年 星野真佑子
【評】強い風に、いっせいにちってゆくサクラを、「ぴんくのあらし」と表現しました。「あらし」と言っても、たいへん美しい感じですね。
さくらがねどんぐりやまにとんでいる
前橋大室小4年 土合ゆう大
【評】私も何度か大室小に行きましたが、どんぐり山は、学校のシンボルみたいな存在です。ゆう大君も、どんぐり山でいっぱい遊んでね。
妹が元気にあそぶすがたみた
前橋大室小4年 山口ゆうま
【評】妹さんはこの春、小学生になったのでしょう。元気に遊ぶ妹を見つけてほっとしたという、お兄さんらしいやさしさが伝わる俳句です。
さくらの木妹にあいさつおめでとう
前橋大室小4年 萩原木の香
【評】木の香さんの妹さんも、一年生になったのかな。校庭のサクラの木をはじめ、いろんなものがお祝いを言っているようで楽しいですね。
はりぼてに見えるマンションおぼろ月
群馬大附小4年 鶴田 ゆみ
【評】ぼんやりしたおぼろ月が空にかかり、いつもはりっぱなマンションが、何だか現実のものではないように見える、ふしぎな春の夜です。
春の風かんのん山は花ふぶき
高崎城山小4年 小島けんと
【評】「観音山」のように、そのものだけに付いた名をあらわす語を固有名詞(こゆうめいし)と言います。この句は、固有名詞がうまく生かされた見本です。
春の外花のにおいがよってくる
高崎城山小4年 小川 紗枝
【評】「よってくる」という表現が、とてもいい。別に鼻をくんくんさせなくとも、家の外に出れば、自然といいにおいが流れてくるのです。