林桂選

2007年7月4日上毛新聞掲載


目いしゃいく水車がまわるむぎのあき
高崎国府小2年 住谷美野里
【評】水車が回る麦秋の風景が実在のものかわかりませんが、絵のように美しいですね。それに取り合わせた「目いしゃいく」も不思議。
いもうとはママのおさいふだいすきだ
前橋山王小2年 田中 るみ
【評】妹さんの願いを叶(かな)えてくれる不思議な力をもったお母さんの財布です。「おさいふだいすきだ」という見方がおもしろいですね。
たんぽぽはお日さまのまごでかわいいな
前橋大室小2年 いし川つかさ
【評】タンポポがお日さまの孫ならば、お日さまの子どもは何でしょう。元気に遊ぶ人間の子どもたちになるのでしょうか。
おちばがねささやきながらあそんでる
高崎金古南小3年 わたなべあや音
【評】落ち葉のかわいた音。それをささやきと感じ取りました。そしてそれは遊びのようすだというのです。たのしい見方ができています。
春の朝さむいけれども明るいよ
高崎金古南小3年 新居 勝也
【評】春は暖かくなりますが、暖かくなるより先に明るくなるのですね。最初その明るさに春を感じ、やがてその明るさが暖かくなるのです。
あげはちょうもう帰りなさいと春の風
前橋山王小3年 村山じゅりな
【評】夕暮れ時に飛ぶアゲハチョウでしょう。風が帰りをうながすように吹いているのです。句全体から優しい童話の世界が感じられます。
日曜日ままのレシートいつも長い
前橋山王小3年 たけだゆうき
【評】たくさんの買い物をして長くなるお母さんのレシート。日曜日は母さんのお買い物の日なのです。レシートの長さに着目したのがいい。
文学館古い本もきれいな字
前橋山王小3年 城田 正輝
【評】社会科見学の前橋文学館での印象でしょう。古い本でも、きれいな活字のままで残っているのです。本は大切に残す役割もしています。
小鳥なき麦の上では雨がふる
前橋山王小4年 黒崎 健也
【評】「麦の上では」がうまい。当然麦畑以外でもふっているでしょうが、麦秋の乾いた麦を湿らしてふる雨を強調するための表現でしょう。
ヘチマさん名前を付けたよヘッチーと
前橋大胡小4年 岩田 莉菜
【評】学校で育てているヘチマでしょう。同じ育てるなら名前を付けた方が、愛着もわきます。いいアイデアです。付けた名前もおもしろい。
ライラックむらさきのつぶはじけてる
前橋総社小4年 狩野  理
【評】小さな花のライラックは、確かに紫のつぶがはじけたように咲きます。ライラックの花の咲き方がよく観察できている作品です。
青空ににゅうどう雲が角をだす
高崎城山小4年 堀越 祐也
【評】青空高く伸びる入道雲のようすを、「角をだす」と表現しました。ぐんぐん大きくなってゆく不思議な角です。見方がおもしろい。
ヘチマのめいきいきでてきて光ってる
高崎国府小4年 北村 和輝
【評】「いきいきでてきて光ってる」には、元気なヘチマの芽のようすも、ヘチマを大切に育てようとする作者の気持ちも描かれています。