林桂選

2007年9月12日上毛新聞掲載


月照らす独りの道に音はなく
高崎北高1年 岡田 紫音
【評】結句の「音はなく」がいい。無音の世界は、孤独を感じさせる世界でもあります。ここでは月の光りも、孤独を引き立てます。
ひまわりが輝くあなたに恋してる
中央高2年 榎  紘佳
【評】「輝く」で切れる句またがりの作品。その「輝く」を「あなた」に響かせて、「あなた」の面影に添えています。高度な表現です。
かき氷口に残った嘘の味
中央高2年 宇木 千紘
【評】人工甘味料の味を「嘘の味」と表現したのかもしれませんが、かき氷を食べながらの会話に混じる嘘を、このように表現したとも読めます。
思い出を花火につめて打ち上げる
中央高2年 石原麻里絵
【評】「打ち上げる」の読み方はいろいろありそう。思い出を断ち切る行為とも考えられますし、心密かな祝祭的な行為とも考えられます。
この地球(ほし)の怒りの叫びかセミの声
中央高2年 設楽 和輝
【評】うるさいほどのセミの鳴き声を地球の声と聞きなして、それを怒りの叫び声と受けとめています。セミの声に聞く人間と地球の環境問題。