鈴木伸一選

2007年10月17日上毛新聞掲載


はちまきがとれておわった玉いれだ
前橋山王小1年 栗原 正明
【評】玉いれがおわるまで、はちまきがとれてしまっていたことに気づかなかった正明くん。それほど、むちゅうだったということですね。
こおろぎがふらっとさんのふえをふく
藤岡美土里小1年 村越  葵
【評】「フラット」は、ある音を半音ひくくすること。たくさんのコオロギの中から、ほかとは少しちがうなきごえを聞きわけたのがすごい。
夏のよるほし空みればきょうおわる
前橋桃瀬小2年 林  花の
【評】うつくしい星空をながめて、今日のできごとを楽しく思いかえしている花のさん。ひとねむりしたら、すてきな明日がまっていますよ。
しろいいすそこにすわるとねむくなる
前橋駒形小2年 おか田れな
【評】れなさんお気に入りの、かわいらしい白いイス。すわりごこちがよくて、ついうとうとしたくなってくる、まほうのイスみたいですね。
ブランコやあそこの山が広くなる
前橋駒形小3年 川本 和希
【評】思いきりブランコをこぐと、全身に風が当たって気持ちいいですね。その気持ちよさが、遠くの山を広く大きく感じさせたのでしょう。
かまきりがあっちへ行けよとにらんでる
高崎城山小2年 田村つばさ
【評】つばさ君は、一年のときに「カマキリににらまれぼくはにげだした」という句を作っていますが、今もやっぱりカマキリは苦手(にがて)みたい。
秋の風風でゆれてる木のみんな
高崎城山小3年 竹内 成美
【評】秋風にゆれるたくさんの木を、「みんな」という言葉で表現したのがいい。木という木が、みんななかよしという感じがしますものね。
秋風は自転車こぎにちょうどいい
高崎城山小4年 田中ひであき
【評】さわやかな秋風にふかれながら自転車に乗るのって、ほんとにいい気持ち。暑すぎず寒すぎず、たしかに秋はちょうどいい季節ですね。
いちょうがねほほえみだしたら晴れてきた
高崎城山小4年 鈴木  葵
【評】葉っぱが金色に美しく色づいたイチョウを、「ほほえみ」で表現したのでしょう。空だけでなく、読者の心までも晴れてくるようです。
みずたまりよるのひかりでふしぎ色
伊勢崎あずま北小3年 木暮 涼介
【評】家や外灯の明かり、あるいは月明かりなどで、水たまりが光っています。それは、「ふしぎ色」としか言いようのない美しさなのです。
今年のね運動会は少しいそがしい
前橋大室小4年 萩原 真由
【評】学年が上がるにつれて、運動会での役割もだんだんと増えてゆきます。いそがしいのは、真由さんがお姉さんになった証拠(しょうこ)なんですね。
家のバラ大きくさいておしろだな
前橋大胡小4年 長井 悠佑
【評】大ぶりの美しいバラがたくさんさいて、自分の家がまるで豪華なお城のように思えるのです。それも、ヨーロッパのお城みたいな感じ。