林桂選

2007年12月5日上毛新聞掲載


さむいなあ、きょうかなのはがぬけたよ
片品武尊根小1年 桑原 佳那
【評】歯が抜けて口の中がすうすうする感じに、外の寒い空気が重なって感じられるのでしょう。体験をとおしての言葉には力があります。
にがっきのえんぴつがあるちいさいよ
前橋桃川小1年 こすぎかな子
【評】一学期から使い込んで短くなった鉛筆に、二学期を感じとっています。「がある」「ちいさいよ」の書き方がとてもうまいですね。
ほうむらんとびうおみたいにとんでった
前橋桃川小1年 もはらありさ
【評】「とびうおみたい」というたとえがおもしろい。ホームランのボールの軌跡が目に浮かびます。トビウオはどこで見たのでしょうか。
ねこじゃらしぼんぼんふっておどってる
藤岡美土里小1年 村越  葵
【評】ねこじゃらしの穂を「ぼんぼん」に見立てました。ねこじゃらしがチアリーダーのように見えてくるから不思議ですね。
ようふくをたたむにつれていいかおり
前橋山王小1年 新井 寧々
【評】「たたむにつれて」がうまい。たたまれて小さくなってゆくにつれてかおりが強くなるのです。洗濯した石けんのかおりです。
おばあちゃんちおふろにみかんいれました
前橋山王小1年 こいずみれいか
【評】おばあさんの家にお泊まりにいったのでしょう。お風呂に入れてもらったミカンが心に残りました。おばあさんの気持ちも分かります。
さくぶんにいもほりのことかくんだよ
前橋山王小1年 いまいずみあかね
【評】作文に書く前に俳句にも書きました。体験をちゃんと書き言葉にして残しておくことは大切です。俳句もたくさん書いてください。
教室から出る時はいつも六のだん
前橋山王小2年 にしむらりょうき
【評】六の段の九九が教室の出口にはってあるのでしょう。下校の時にはいつも六の段の復習をしてから帰ります。みんな頑張っています。
マラソン中おちばはみんなでおうえん中
前橋山王小3年 新井乃梨子
【評】落ち葉を踏んでの持久走大会。落ち葉の音も応援の声に聞こえます。二つの「中」がおもしろい表現効果を生んでいます。
虫の声外を見ながら聞いてみよ
前橋天神小4年 今泉 成美
【評】「外をみながら」がいい。姿は見えないかもしれませんが、外を見ることで、虫を感じることができるようになることでしょう。
図こうのときにふと思うてんさいかなと
前橋天神小4年 井田みさき
【評】次々とよい創作のアイデアが浮かんで、楽しくてたまらないのでしょう。自分は天才かもしれないという思いこそが創作のエネルギー。
じいの家かきのき一本たっていた
前橋天神小4年 富所 佑菜
【評】おじいさんの家にある柿の木。赤い実で秋は一層目につくことでしょう。おじいさんに寄せる思いが、柿の木を思い描かせています。
校庭の土が夕日で光ってる
前橋新田小4年 坂田 風樹
【評】雨の後の校庭でしょう。一日の終わりを知らせるように輝く校庭。いつも見ている校庭が、光り輝いて違って見える一瞬です。
弟も同じはいくの宿題だ
前橋山王小4年 中野 公愛
【評】俳句だからいうのではありませんが、兄弟で同じ宿題というのはとてもいいですね。一緒に、協力したり競争したりしながらできます。
花みず木いっぱいたまご産んでるよ
高崎城山小4年 黒澤  丈
【評】「たまご」は、来春のための花芽のたとえです。紅葉をはじめた枝先にいっぱいついています。たのしいたとえになっています。