林桂選

2008年7月9日上毛新聞掲載


ライオンねてるよいっぱいうごいてつかれたね
前橋大室小1年 さかまきひとき
【評】動物園のライオンは寝ていました。「いっぱいうごいてつかれたね」は作者の想像ですが、やさしい気持ちが伝わってきます。
ことりがねたいようさんとしゃべってる
前橋大室小1年 はぎわらかな
【評】さえずっている小鳥の話し相手は、太陽だと考えました。元気な小鳥の声も太陽に輝く風景も感じられて、大きな世界を描いています。
じてんしゃでなつのひかりをかけぬけた
前橋山王小1年 あらがねみなほ
【評】「ひかりをかけぬけた」がいい。自転車のスピード感も夏の輝きも感じることができます。サイクリングを楽しんだのでしょう。
ふん水に夏がどんどんふき上がる
前橋山王小2年 栗原 正明
【評】噴水が夏を噴き上げているという発想がおもしろい。涼やかで光に満ちた夏です。噴水の中から夏が次々に生まれてくる感じです。
はれのひにいろんなとりがぼくをよぶ
前橋山王小2年 しろたまさひろ
【評】あちこちからいろいろな鳥の声が聞こえてきます。まるで作者を呼んでるようです。作者の気持ちが鳥の声に向いているからこそです。
そらをみてくもがさくらだたのしいね
中之条小2年 かわはらだゆい
【評】満開の桜の下から空を見上げているのでしょう。「くもがさくらだ」がいい。桜が空に浮かんでいる雲のように感じられたのです。
ぽぴーのはな空をみあげてえがおだよ
下仁田小坂小3年 里見 翔生
【評】上を向いて咲くポピーの花のようすを「空をみあげてえがお」と表現しました。空と会話しているような咲き方に思えます。
新聞のおじさんクワガタありがとう
渋川豊秋小3年 遠藤 恵悟
【評】朝早い新聞配達のおじさんが、夜に外灯に集まっていたクワガタを捕まえたのでしょう。それをプレゼントされての感謝の言葉です。
ホウセンカ休みの日にはのびている
前橋大胡小3年 みむらかねまさ
【評】休みで学校に来なかった間に目に見えて伸びていたホウセンカ。見てない間の方が伸びが早いのでしょうか。不思議な感じです。
おおけやきこどもといっしょにさわいでる
前橋大胡小3年 とやたくま
【評】大ケヤキは風で葉を騒がせているのでしょう。でも、子どもと一緒になって遊んでいるように感じられます。楽しい校庭のようすです。
大けやきからだのぜんぶが生きたあかし
前橋大胡小3年 三うらそうた
【評】「からだのぜんぶが生きたあかし」という視点がいい。枯れ枝も折れた枝も全部がケヤキであり、生きてきた歴史を刻んでいるのです。
大けやき夜は一人でかぜがふく
前橋大胡小4年 大島 芽衣
【評】みんな帰っても校庭に残っている大ケヤキ。そのときのようすを「一人でかぜがふく」と想像しました。優しい思いやりを感じます。
さかあがりしてたらチョウがやってきた
前橋桃川小4年 田村けいと
【評】逆上がりができて、はじめて回りのようすを見る余裕が生まれたのでしょう。「チョウがやってきた」のも分かったのです。
早く帰ってこないかなぁ部活始まりおそい姉
前橋山王小4年 斎藤 祐太
【評】「早く帰ってこないかなぁ」が上の句です。思い切った字余りですが、不安の気持ちでいる心の中のつぶやきを表現しています。
音楽室からピアノの音がする夏の日
渋川長尾小4年 兵藤 美咲
【評】夏休み、音楽室で誰かピアノの練習をしているのです。ひょっとすると先生かもしれません。静かな休みの教室にピアノがよく響きます。
ラムネびんキラキラ光る夏祭り
高崎堤ケ岡小4年 桃北真有佳
【評】ラムネびんがキラキラ光って見えるのは、祭りのウキウキした気持ちで見ているからです。水滴もキラキラ光っていることでしょう。