林桂選

2008年10月15日上毛新聞掲載


ばらのはなけっこんしきにもっていく
前橋駒形小1年 やまとしな
【評】きっとよく知っている身近な人の結婚式なのでしょう。お祝いの気持ちをこめて「ばらのはな」を自分で選んだのでしょう。
わすれたいわすれられないおばけやしき
前橋山王小1年 ゆもといくみ
【評】お化け屋敷のこわさを忘れてしまいたい。でも、強すぎる恐怖体験のために忘れることができないというのです。こわさを巧みに表現。
トンボさん草のめいろをとび回る
前橋山王小2年 栗原 正明
【評】一面の草原は、確かに「迷路」のようです。さまざまに方向を変えて飛ぶトンボのようすを表現するたとえにぴったりです。
エレベーター中は残暑の暑さかな
前橋山王小2年 栗原 正明
【評】確かにエレベーターのドアが開いた瞬間にむっとするような暑い空気を感じることがあります。思わぬところに発見した残暑です。
かえるさん花に水をあげたらぴょんとでた
前橋山王小2年 しろ田みほ
【評】花壇の草木に隠れていたカエル。突然の水にびっくりして飛び出しました。その突然に、こんどは水をあげた作者がびっくりです。
あきがきておちばのなかのかんのんさま
高崎城山小2年 高林みゆう
【評】高崎の観音山に秋が来て、観音様のまわりが落葉をするようすです。「おちばのなかのかんのんさま」がしみじみとした情感を誘います。
秋の山水がいっぱいなんでかな
前橋山王小3年 渋谷 悠太
【評】実は秋の山は水の季節でもあったのです。そのことに気づいただけでもすごいことです。「なんでかな」と考えられるのだからさらに立派。
教室できあいのはちまきわたしてる
吉井小3年 木村 太一
【評】運動会の前に先生が児童それぞれにハチマキを渡すのです。それを「きあいのはちまき」と呼んでいます。頑張る気持ちがわくのです。
先生とふかしたかいこをじっと見る
渋川橘北小3年 萩原あかり
【評】卵からカイコを育てて観察をしたのでしょう。「先生と」「じっと見る」に、頑張って観察しようとする気持ちが出ています。
空の道みんなで歩く青い空
前橋桃瀬小3年 いいづかけいすけ
【評】空の中に見つけた道。それは誰もが自由に歩ける青い色をした道です。いつもいろいろな所に想像力を働かせているのがわかります。
チューリップさくらんぼっぽい色してる
前橋桃瀬小3年 たん下夕花
【評】「さくらんぼっぽい色」がおもしろい。チューリップの中に見つけたサクランボの色。誰も見つけたことがなかった色です。
青い海体をのせたなみの上
前橋大室小3年 みたともか
【評】夏の海で、波乗りを楽しんでいるようすです。「体をのせたなみの上」が巧みです。ジャンプして波に体を預けた一瞬の描写です。
そらをみていちばん大きいくもさがす
前橋駒形小4年 荻原 香夏
【評】ただ空と雲を見るのではありません。すぐ一番大きな雲を探そうと思いつく中に、大人にはない子どもの遊び心が感じられます。
じいちゃんとトラクターにのるあきがきた
前橋大胡小4年 新井 健人
【評】トラクターを使って秋の収穫をするおじいさん。そのトラクターに乗せてもらうのを楽しみにしているのです。その秋が来ました。
暑い夏しばふの上で水あそび
前橋山王小4年 伊藤なつみ
【評】「しばふの上で」がいい。舗装された上や地面よりも、芝生の上の方が涼しいし、水まきも兼ねた水遊びは楽しいことでしょう。
愛犬のつぶらなひとみにわたしいる
前橋山王小4年 高橋 裕稀
【評】愛犬と見つめあっているのです。「わたし」を見ている愛犬の瞳には、「わたし」が映っています。「つぶらな」に愛情がこもります。