林桂選

2008年12月10日上毛新聞掲載


ゆうごはんパパがつくるのなべばかり
前橋山王小1年 かいづはるか
【評】パパの得意な料理はなべ物。簡単でおいしいのがその理由でしょう。そして、自分が食べるのが好きなのもその理由でしょう。
なぜだろうおふろであしがじーんとする
前橋山王小1年 こばやしゆうた
【評】寒い体でお風呂に入って、温まってくるとじーんとしびれたようになりますね。熱すぎる風呂に入ってもそう。どちらのじーんでしょう。
おぼうさんでっかいもくぎょたたいてた
前橋駒形小2年 おぎそわかな
【評】どこのお寺にお参りしてきたのでしょう。「でっかいもくぎょ」が発見。考えていたものよりもずっと大きかったのでしょうね。
秋夜長俳句できすぎねむれない
前橋山王小2年 栗原 正明
【評】俳句ができずに眠れないのではありません。次から次へと思い浮かんで、神経がたかぶって眠ることができないのです。
マラソンでいっぱいれんしゅうあきのかぜ
中之条小2年 上原りゅうのすけ
【評】持久走大会に向けてたくさん練習をしたのです。それだけ秋の風を感じる機会も多かったことでしょう。気持ちのいい秋風です。
あきグルミとりがたべるよひみつのはこ
昭和大河原小2年 石井 柊也
【評】「ひみつのはこ」は、鳥たちにエサをやるためのものでしょうか。秘密に気がついた鳥たちが通ってきているのでしょうね。
くもの糸葉っぱぶらさげ一週間
中之条名久田小3年 小渕 真暉
【評】「一週間」がおもしろい。クモの糸に引っ掛かってブラブラしている枯れ葉を、一週間観察し続けたということになるからです。
お母さん部屋じゅうちらかし冬じたく
前橋駒形小3年 飯塚たつや
【評】家族の冬物の着物を出し、秋物をかたづけているのでしょう。部屋中に秋物、冬物の着物があふれます。お母さんの大変な仕事ぶり。
秋がきたどんぐり落とす大きな木
前橋桃瀬小3年 やじまりな
【評】「秋がきた」ことを、木からドングリが落ちてくることで感じています。秋を感じる場所や物は、人さまざまで、おもしろいですね。
寒い日はパパにおねがいうわばきあらい
前橋山王小3年 樺沢 紅里
【評】自分のうわばき洗いを、少しずるをしてパパにしてもらうのです。ママでないところがおもしろい。ママはダメというのでしょうね。
父さんとマラソンしたよ秋の道
前橋大胡小4年 須藤 風花
【評】秋には各地でマラソン大会が多く開催されています。風花さんは、お父さんと参加して走ったのです。大切な思い出になったでしょう。
北風が帰り道を長くする
前橋山王小4年 真貝 茉里
【評】北風が吹くつらい帰り道は、長く感じられます。「長くする」と力強く断定的に表現して、北風のつらさがよくわかる句になりました。
マーチング秋風ふわりおどってる
伊勢崎境剛志小4年 新井 優笑
【評】運動会で行われた上級生のマーチングの演技を見ているのでしょう。「秋風ふわりおどってる」に、作者の感動もこめられています。
朝の雲光が雲をつきぬけた
伊勢崎境剛志小4年 吉田  渉
【評】朝の雲から伸びる日脚を見たのでしょう。「光が雲をつきぬけた」の表現に、作者の発見の喜びが感じられます。荘厳な感じでしょう。
今ぼくは一句を書いて昼休み
伊勢崎境剛志小4年 藤井 勇太
【評】俳句を一句書いて昼休みの遊びをします。続きの句は放課後に書くつもりなのでしょうか。実況中継風の語り口がおもしろい句です。