鈴木伸一選

2009年5月20日上毛新聞掲載


せんたくものさくらの花びらおまけつき
前橋山王小5年 須田 寛己
【評】取りこんだせんたく物に、桜の花びらが付いていました。ちょっとうれしい気持ちを、「おまけ」と楽しく表現。
あじさいはおばあちゃんちにさいている
前橋大胡小5年 田中紗也加
【評】美しく咲いたアジサイに、おばあちゃんのやさしい顔が重なります。孫としての愛情が、よく伝わってきます。
朝練習いつもハチマキ持っていく
前橋大胡小6年 今井  駿
【評】陸上記録会に向けた朝練習でしょうが、たとえ練習であっても、ハチマキをして気合を入れるというのがいい。
風にのり木々のこどうが聞こえてる
片品武尊根小6年 星野 紗穂
【評】季節は書かれていないのに、早春の森がぱっと見えてきます。「木々のこどう」というすてきな言葉の働きです。
春の日に光る制服そで通す
中之条中1年 竹渕 将弥
【評】ま新しい制服が、春の日に光って見えます。それは同時に、中学校生活に対する夢や希望の光でもあるでしょう。
時計台止まった春を呼び返す
中之条中2年 関  直人
【評】どこか物憂く、時間も停止してしまったかのような晩春の雰囲気。不意の時報が、それを打ち破ったのでしょう。
初試合ホームが遠い春の空
渋川小野上中1年 杉山 大樹
【評】野球部員として、はじめての試合。ホームに生還できなかった悔しさをバネに、これからもがんばってください。
蛍光灯少し黄色く春うつす
渋川小野上中1年 樋田 浩治
【評】使い古され、ちょっと黄ばんだ蛍光灯。何となく気だるさを覚えますが、それもまた春らしいと言えるでしょう。
中三の春に眼鏡を新調す
渋川小野上中3年 佐藤 千栄
【評】義務教育最終年という意味でも、「中三の春」は大きな転機。眼鏡を新調し、気持ちも新たに過ごしてください。
母の日は素直な心に変えてみる
前橋春日中3年 鳥谷越里紗
【評】あらためて変えるまでもなく、作者の心は素直なのです。ただ、こうでも言わないと照れくさいのでしょうね。
桜さき無邪気なままで受験生
沼田中3年 関  彰太(しょうた)
【評】受験をまだひとごとのように見ている自分を戯画化。その裏には、このままではいられないという思いもあるはず。
ポチャポチャと水がはじけるかえる池
前橋駒形小5年 小野 夏実
夕やけだあしたは心も晴れるかな
前橋駒形小5年 狩野友里香(ゆりか)
石の下ありの巣見つけた春がきた
前橋大胡小5年 岡田  萌
さくら散りしんとしている公園が
前橋大胡小6年 小林のどか
春がきた今年はなんだか楽しそう
前橋細井小6年 深沢 優斗
森の中犬といっしょにかけぬけた
高崎城山小6年 田中 秀朗
大朝寝父の背中はさびしげに
前橋七中1年 栗原 有加
ちる桜あき地にかたまりおしゃべりね
高崎群馬南中1年 市毛  純
春の丘駆けまわっている私です
邑楽南中1年 根岸 春奈
通学路きらりと光る春の花
中之条中1年 大塚しおり
春の風テニスコートで玉拾い
中之条中1年 高橋 由菜
あの人の優しい言葉春がきた
中之条中2年 山口 怜子
小鳥鳴き空を見上げて春おしむ
前橋南橘中2年 高橋 瑞穂
春過ぎたあいまいな日が続いてる
渋川小野上中2年 小野 琢郎
階段に風が吹きこみ春終わる
渋川小野上中3年 村上 千織
日がのびて夏めく夕空ながめてる
前橋春日中2年 長谷川正樹
夏が立つ小窓を開けて眠りにつく
前橋春日中3年 藤原 麻衣
空青く見上げた瞳に映る雲
前橋木瀬中3年 高柳 佳穂
日が差すやすこし早めに家を発(た)つ
前橋木瀬中3年 松浦天矢斗