林桂選

2009年6月10日上毛新聞掲載


母の愛手編みのマフラー長すぎて
高崎北高2年 深浦 円香
【評】母の手編みのマフラー。長さを決めるのは母の気持ち次第。長めに編んでしまう母に複雑な思いでの感謝。
俳句詠む焦る気持ちに一呼吸
新潟医療福祉大1年 佐藤 絵理
【評】新しい地での新しい生活。焦る気持ちを俳句を詠んでクールダウンします。この気持ちの余裕があれば大丈夫。
不安だけうつしてしまった水たまり
高崎商科大附高1年 外山(とやま) 梨紗(りさ)
春風に夢も期待も吹いてこい
高崎商科大附高2年 飯島  翠(みどり)
寒風も自転車の背にはありがたい
高崎北高2年 金子 美咲
ああ、なんだぼくをゆらすのは春風か
高崎商科大附高3年 真庭 早代(さよ)
昨年の悩みが希望へサクラ咲く
高崎商科大附高3年 高橋 郁絵
【総評】投稿3句どれも力がありながら、入選に一つ足りないということが時々あります。今回は@「新緑の横切る窓や雨の音」A「春の空空一面に声響く」B「丘に立ち風をはおって春一番」(中3)がそれでした。@は「窓横切るや」とするべきでしょう。Aは「空」が重複。「春空の青一面に声響く」のような工夫が必要。Bは「風」「春一番」が意味重複。どちらかを整理します。「風をはおって」は秀逸なので残し「春一番」を整理し、新たな要素を加えます。語順も工夫したいところ。「新学期風をはおって丘に立つ」のように。表現のムダを省くことは、表現の世界を広げることでもあります。推敲(すいこう)の習慣を。