鈴木伸一選

2009年6月3日上毛新聞掲載


校庭に香りただよう夏みかん
伊勢崎坂東小6年 徳田 実和
【評】校庭に、夏ミカンの木があるのでしょう。実が生(な)って、さわやかな香りを漂わせているとは、何ともすてきです。
※ 伊勢崎坂東小の作品は、小暮たまみ先生に指導していただいたものです。
春嵐絵の中の雲も動きだす
前橋七中1年 栗原 有加
【評】春嵐が吹き荒れる日は、気分も妙に落ち着かないもの。絵の中の雲が動くというのは、そんな気分ゆえでしょう。
朝市で初夏の香りと巡り合う
中之条中2年 木暮 峻介
【評】地元の朝市か旅先でのそれかは分かりませんが、郷愁を感じさせる情景とともに、季節感がよく出ている点がいい。
榛名湖の静けさしみる夜の風
中之条中2年 舘  晴日
【評】高原学校の俳句のようですが、カッター漕(こ)ぎや登山などの活動的な作品が多い中、この静かさはかえって印象的。
青空を見上げて登る榛名富士
中之条中2年 山崎 奈央
【評】すがすがしい青空が、作者に力を与えているかのようです。目指す榛名富士の頂上まで、あと一息という感じ。
亡き祖父が育てた菖蒲凛として
渋川小野上中3年 佐藤 千栄
【評】「凛りん(りん)として」から、生前の祖父の人となりが彷彿(ほうふつ)するとともに、祖父に対する作者の尊敬の念なども感じられます。
春の風わたあめみたいな味がする
前橋大胡小5年 山口 志織
弟がえんぴつ使うとすぐおれる
前橋山王小5年 臼田 沙紀
六月はたん生日に雨がふる
前橋粕川小5年 長沢 夏帆
夏みかんみんなの笑顔照らしてる
伊勢崎坂東小6年 小池 知江
いもうとのねがおだけならぬいぐるみ
前橋細井小6年 青木 涼真
だれだって笑顔になれる桜の木
前橋細井小6年 大谷 彩花
春の空私もきっとそまっちゃう
中之条中1年 宮崎 美鈴
遠き空遠き山見て足軽く
中之条中2年 大川 拓海
ふり向いて広がるそこには夏がいた
中之条中2年 斉藤 有希
先生のワイシャツにつく春の色
中之条中2年 関  直人
空高く見上げた友が夏を呼ぶ
中之条中2年 冨沢 仁志
春風に残されゆくは石ひとつ
中之条中2年 福田 有菜
五月晴れ一息したいぶかつかな
渋川小野上中1年 平方 智子
木もれ日にかざす右手に夏の色
渋川小野上中2年 野村 聡太
青空に雲の居場所を捜してる
渋川小野上中3年 鈴木みちる
青い空くだけて落ちた水たまり
前橋木瀬中3年 藤井 彩香
汗かいた背中を通る夏の風
前橋春日中3年 小山 由衣