林桂選

2009年8月5日上毛新聞掲載


尾瀬にはねくますず設置してあるよ
前橋粕川小5年 宮下 鉄平
【評】クマ除けの鈴が置いてあるところに尾瀬らしさを感じた作者。尾瀬にもいろいろな顔があることを知ったのです。
じかきむしぼくのはっぱにじかくなよ
下仁田小坂小6年 林  友希
【評】字書き虫は、葉を字を書いた跡が残るように食べる虫のことのようです。ある日、葉に発見した意味不明の文字。
風薫る鎌倉の中歩くぼく
前橋荒牧小6年 桜井 智規
【評】「中歩く」に、事前に調べ学習をしていた地に立った感動が感じられます。「ぼく」の結びも晴れがましい感じです。
シャボン玉中に小人がいるみたい
中之条中1年 橋爪 厚平
【評】シャボン玉に映り込んだ世界。それは中に小さな世界があるように見えます。「中に小人がいるみたい」は巧み。
父さんはカメかい心がいやされて
中之条中2年 山口 怜子
【評】カメを飼っているお父さん。つらいこと、大変なことを忘れる一瞬のために。カメの生き方を見れば心も穏やかに。
弟の塩素のにおいに夏感じ
中之条中2年 宮崎 菜奈
【評】「塩素のにおい」はプールの水のにおいです。弟の体のプールのにおいに、夏を感じとります。感覚のいい句。
枇杷(びわ)貰(もら)う味は祖父母の温かさ
前橋春日中3年 藤原 麻衣
【評】おじいさん、おばあさんの育てた枇杷を貰って食べました。二人の味がします。枇杷の味の品の良い甘さを表現。
水しぶき立てて泳いで魚になって
前橋細井小5年 山田  慧(さとし)
きいちごでジャムをつくってパーティーだ
前橋駒形小5年 小野なつみ
田植えしておたまじゃくしのプールだよ
前橋駒形小5年 鎌田 優希(ゆき)
休み時間ベランダからみんなを見た 顔が笑ってる
前橋下川渕小5年 土倉(つちくら)優菜(ゆうな)
大けやきわかばがみちる春風に
前橋大胡小5年 竹田 天美
遠雷の音が激しく雨が降る
みなかみ幸知小5年 中沢  颯(はやて)
ももの木のつぼみはじけて風かおる
沼田利根東小6年 星野ひかり
大仏はとどきそうだよ夏の空
前橋荒牧小6年 小笠原亜衣
ふん水のまわりは子どもでおおわれる
高崎堤ケ岡小6年 春原(すのはら) 美咲
水田に水が入るとテンション上がる
前橋月田小6年 和田 美穂
木に登る大きなしっぽがみえかくれ
前橋元総社南小6年 大木 紀乃(きの)
春の風テニスボールが迷いこむ
中之条中1年 山口 将太(しょうた)
カーテンがめくった夏を語ってる
中之条中2年 唐沢 萌子
僕の希望サッカーボールにつまってる
中之条中2年 黒崎 幸祐(こうすけ)
晩年の颯爽(さっそう)たるや青き空
中之条中2年 大川 拓海(たくみ)
田植えグミ初めて食べた二十日
中之条中2年 山田 義樹
一番を取り合い一つ光る星
中之条中2年 藤田 尚樹
夕焼けだ今日も一日ありがとう
渋川小野上中2年 佐藤絵里奈
すぐそばの君が遠いよ春がすみ
渋川小野上中3年 佐藤 千栄
赤いペンスイカの香りがしてきそう
渋川小野上中3年 小野恵里佳
かたつむりゆっくり梅雨の風運ぶ
渋川小野上中3年 小野恵里佳
夏休み鉛筆だこのできるころ
前橋富士見中3年 小林 史奈(ふみな)
新緑の池に現るカメの山
嬬恋東中3年 宮崎麻惟子
燕の子田の中を飛ぶ風の色
前橋春日中3年 筑井あかね
風なびく万の青葉が歌ってる
沼田中3年 松本 大地