| 林桂選 |
2009年9月16日上毛新聞掲載
| 新じゃがで作る肉じゃが父の味 | |
| 前橋西高1年 栗原 章好 | |
| 【評】母の味ではなく「父の味」であるところがミソ。時々料理の腕をふるうお父さん。新じゃがはその切っ掛け。 | |
| 桜桃忌二度黒猫に会いにけり | |
| 前橋西高1年 茂木 美保 | |
| 手の中の螢の光こぼれてく | |
| 前橋西高1年 千木良夏希 | |
| 自転車に毎朝ついてる蜘蛛の糸 | |
| 前橋西高1年 大沢 美紀 | |
| もうここは秋の住処か蔵の中 | |
| 高崎高3年 美細津(みさいづ)吉泰 | |
| 長雨が寂しさを増し独り言 | |
| 新潟医療福祉大1年 佐藤 絵理 | |
【総評】「雪無音静かに消えて気付かれず」(中3)の「作者意図」として、次のようにありました。「毎年降る雪が音もなく静かに消えているのに気付けない寂しいときのことを表現してみました。雪が音なくという意味を作るのに苦労した」。「雪音無」という言葉を見つけた喜びが感じられる言葉です。確かに佳(よ)い言葉です。しかし、残念ながら「静かに消えて気付かれず」は、「雪音無」の言葉の意図の説明です。俳句の詩表現では「雪音無」という言葉そのもので意図を伝えなければ、感動してもらえません。そのためにはそう感じた雪の様子を描くのです。たとえば「雪音無に降り積み消えてゆきにけり」のようにします。 | |