林桂選

2009年9月2日上毛新聞掲載


田植えの日足を洗うの用水路
前橋桃瀬小5年 藤塚 悠希(ゆうき)
【評】田植えが終わって、最初に手足を洗うのは、田んぼの用水路を流れる水なのです。視点のいい句です。
帰り道かさから聞こえる雨の音
前橋清里小6年 横坂 早希
【評】「かさから聞こえる」がいい。雨の音は、何よりも自分の持つかさの上から聞こえてくるのです。
青空に雲のシールが貼はってある
渋川小野上中1年 杉山 大樹
【評】快晴の空。絵に描いたような雲が浮かんでいるのです。「雲のシールが貼ってある」が、感じをとらえています。
数学の時間に定規が輝いた
中之条中2年 一場 悠里(ゆうり)
【評】「定規が輝いた」がいい。単に光を受けて輝いたというのではなく、数学の解法がひらめいた作者の思いに輝いて見えたのでしょう。
夏の空今日は快晴母快晴
沼田中3年 金子 美花
【評】からっと晴れ上がった夏の空。お母さんの気分も上々にしてくれます。「母快晴」がいい。晴れ晴れした気分。
ひまわりは太陽に吠えるライオンだ
みなかみ水上小5年 五百久(いおく)禮園(れおん)
砂浜で海を見ている二枚貝
高崎金古南小6年 須藤 圭祐(けいすけ)
美しき春の山頂とんび飛ぶ
前橋広瀬小6年 木村 涼弥(りょうや)
班行動春風みんなをおしている
前橋広瀬小6年 川端 千裕(ちひろ)
町はずれうもれるばかりの菜の花畑
前橋粕川小6年 関川 詩乃
山ぶどうもうむらさきに秋の色
前橋粕川小6年 瀬戸奈那美
マーチング予定がぎっしり夏休み
前橋細井小6年 山中 菜生
夏の海にゅうどう雲が上を行く
伊勢崎坂東小6年 村田 大樹
水かけて涼しい風がふきわたる
伊勢崎宮郷小6年 岡本 優河(ゆうが)
春が来て未だにこない給付金
伊勢崎宮郷小6年 狩野 泰河(たいが)
息とめて線香花火落ちるまで
群馬大附小6年 長谷川 麗(うらら)
夏の雨いつもの光はどこへ行く
吉岡明治小6年 武藤あみり
ねじ花の横を通って踊り出す
渋川小野上中1年 杉山 大樹
漆黒の闇に埋まった午前二時
中之条中2年 樋田 雄大(かずき)
深緑の重さを知って空をみる
中之条中2年 佐藤 準哉
咲きはじめ大空つかむ夏の花
中之条中2年 鎌田 理緒
夏の朝かげと二人であるきだす
中之条中2年 阿久沢友也
夏の夜私の夢に明日映る
中之条中2年 関 奈緒子
雨上がりツユクサ持って帰る道
渋川小野上中2年 野村 聡太
手にかいたメモからレモンの香りして
渋川小野上中3年 佐藤 千栄
朝早く天気予報を見る係
渋川小野上中3年 村上 千織
川の中いろんな足が泳いでる
前橋木瀬中3年 阿部 太翼(たいすけ)