鈴木伸一選

2009年10月7日上毛新聞掲載


賢治の忌三〇〇〇メートル走ります
前橋西高1年 楯  美咲
【評】37歳という短い生涯を全力で駆け抜けた宮沢賢治の忌日は、9月21日。体育の持久走との対比が面白い。
帰り道風が冷たく世阿弥の忌
前橋西高1年 宮崎  怜
墓参り墓前に供えるちんすこう
前橋西高2年 草垣 雅丘
あっちむいてホイ負けたまましまう扇風機
前橋西高2年 藤井  唯
【総評】俳句を作るとき、「たとえ」を使ってみるのもおもしろいと思います。「たとえ」にはいくつかの種類がありますが、一番わかりやすいのは、「〜みたい」「〜のよう」という書き方でしょう。「タコみたいプールのそこで足ゆれる」のように、ある事物を直接に他の事物にたとえる書き方で、これを直喩(ちょくゆ)と言います。取り上げたのは、現在も青葉の部で活躍している上原茜さん(新島学園高2年)の小学校2年生時の句ですが、プールの様子をよく観察し、そこから発見したことを、「たとえ」をうまく使って表現しています。こうした書き方は、小学校低学年のみなさんにも、それほど難しいものではないでしょう。もちろん、この方法ばかりで俳句を書くというわけにはいきませんが、ときどきはチャレンジしてみてください。