鈴木伸一選

2009年10月21日上毛新聞掲載


本読んでこおろぎの声がきこえてる
前橋駒形小5年 川本 和希
【評】秋の夜長に、好きな本を読んでいるのでしょう。コオロギの声も耳に心地よく、まさに「灯火親しむ候」ですね。
まどあけて秋風入って宿題はじめ
前橋山王小5年 箱田 絢香(あやか)
【評】窓を開けると、さわやかな秋風が部屋を通ってゆきます。気持ちがしゃきっとして、宿題もはかどりそうです。
秋の夜自分でたいたくりごはん
伊勢崎赤堀小5年 原沢 万祐
【評】自分で作った料理には、格別のおいしさがありますね。くりご飯という伝統料理であるのもいいなあ、と思います。

※伊勢崎赤堀小の作品は、加藤みどり先生に指導し
ていただいたものです。
コオロギが玄かんに来て鳴いている
前橋大胡小6年 大竹 知美
【評】コオロギを親しい来客のように表現したのがよかった。コオロギの声が、「こんにちは」って聞こえてきました。
あおいそらつかみとりたいかんらんしゃ
高崎新高尾小6年 矢島 拓朗
【評】観覧車というのは、日常から離れて、ふわふわと空に浮かんでいるような感覚になる、不思議な乗り物ですね。
駅伝の練習見にくる赤トンボ
渋川小野上中3年 新井 哲弥
【評】学校生活を通して季節感をとらえるというのは、基本として非常に大事なこと。この句は、それができています。
秋の野に一つの家族寝転がる
渋川小野上中3年 斉藤 華蓮
【評】斉藤さんと、その家族を描いたものでしょう。ただ寝転がっているだけで、みなの心は一つにつながっています。
川みちでとんぼとかぜがゆれている
前橋駒形小5年 藤井 愛佳
もみじさくゆらゆらゆれるときながれ
前橋細井小5年 桜井 愛美
徒競走秋の地面をふみしめた
伊勢崎赤堀小5年 小林  菫
赤とんぼ風といっしょにとんでいる
伊勢崎赤堀小5年 高橋 秀仁
あばれじし雨といっしょに帰ってく
前橋大胡小6年 斎藤 大智
運動会こてきでポニョをえんそうだ
前橋大胡小6年 勅使川原優
まつりのよはなびうつしたからすがわ
高崎佐野小6年 鈴木 雄大
田んぼ道秋の風うけ歩いてる
高崎佐野小6年 山口 広樹
妹の手をひき歩く夏祭り
高崎新高尾小6年 横沢 梨乃
もみじの葉頭の上にそっとのる
榛東南小6年 斉藤 優依
秋晴れに澄みゆく風の息吹かな
中之条中2年 新井 隆史(たかふみ)
衣替えいつもとちがう登下校
渋川小野上中2年 野村 昂平
時計見て秒針速き秋の夜
渋川小野上中3年 村上 千織
制服の胸に輝く赤い羽根
前橋春日中3年 久保田和好
虫の音がきこえてくるよ竜安寺
安中二中3年 土屋 果歩