林桂選

2009年10月28日上毛新聞掲載


秋なのに季節はずれの百葉箱
前橋月田小5年 河原  光
【評】百葉箱の白い色が、秋の色彩から浮いて見えるようすを「季節はずれ」と言ったのでしょう。白は夏向きかな。
帰省してセミにまけない笑い声
前橋荒牧小6年 小笠原あい
【評】久しぶりに帰省したお兄さんかお姉さんでしょう。くつろいだ元気な姿。「セミにまけない」がおもしろい。
歩くほど近づいていく秋の空
渋川小野上中1年 中沢 莉穂
【評】高い秋の空の不思議な遠近感を表現しているのでしょう。真っ青な空に吸われて落ちてゆくような感覚です。
昨日より月の光が強くなる
中之条中2年 樋田 雄大(かずき)
【評】少しずつ月が満ちてゆくのを感じているのでしょう。弱い光だからこそ分かる微妙な変化。感覚のいい句です。
勉強にあきてビー玉ころころす
渋川小野上中3年 佐藤 千栄
【評】机の上に置いてあったビー玉なのでしょう。「ころころす」がいい。いかにも飽きた思いの手慰みの感じです。
秋の空ちぎれた雲が広がった
前橋粕川小5年 宮下 鉄平
夏の旅祖母と一緒の花いち旅館
前橋粕川小5年 荻野 紗帆(さほ)
竹馬で遊んで遊び場思い出す
前橋山王小5年 高山 怜美
花火見て今年の夏はもう終わり
前橋細井小6年 早部真奈美
さあ、演技指の先まで集中だ
前橋細井小6年 内田 和希
ハチが巣に群がる姿暑すぎる
前橋荒牧小6年 長尾 景陽
海と空月をうつして夏の夜
前橋荒牧小6年 山田  茜
赤とんぼ秋になったと言いに来た
前橋大胡東小6年 吉田 巧一
風船はヤマダ電機でもらえるよ
高崎佐野小6年 大田部興亮
ゆきだるまよるはひとりでそらみてる
高崎新高尾小6年 斉藤 奈々
満月をゆっくり雲がすぎてゆく
高崎新高尾小6年 矢島周一郎
部活なく米かりやれといわれる日
渋川小野上中1年 新井 航大
穏やかな太陽沈む秋の空
渋川小野上中2年 小野  凌
稲刈りの途中で食べた柿一つ
中之条中2年 山田 義樹
並木道ゆらゆらゆれるしゃぼん玉
中之条中2年 斉藤 杏佳
ベランダのヘチマが浴びる秋の風
渋川小野上中3年 野村 美咲
校庭の鰯雲かな昼休み
前橋春日中3年 久保田和好
川下りしぶきが光る京の舟
前橋桂萱中3年 梶田 樹矢