鈴木伸一選

2009年12月15日上毛新聞掲載


深呼吸冬の気配のする朝に
高崎高3年 美細津(みさいづ) 吉泰

【総評】言うまでもなく、俳句は五・七・五の十七音を基本の形としていますが、実際にみなさんが句づくりをする中では、十七音より長くなってしまったり、反対に短くなってしまったりする場合もあると思います。こうした字余り・字足らずの形を、併せて「破調(はちょう)」と言います。「雀の子そこのけそこのけお馬が通る」(小林一茶)、「兎も片耳垂るる大暑かな」(芥川龍之介)といった例がありますが、一茶の有名な句は、五・八・七の二十音になっており、小説家芥川龍之介の句は、四・七・五の十六音でできています。ですが、たとえば一茶の句で言えば、五・八・七のはずむようなリズムが、かえって小さな雀の子へ呼びかけている感じを、うまくあらわしています。一口に俳句と言っても、このようにさまざまな表現の方法があるのです。ただし、はじめのうちは俳句の基本リズムをしっかりと身につけるため、できるだけ五・七・五の形におさめるよう心がけましょう。