林桂選

2009年12月22日上毛新聞掲載


くまよけのすずが山をかけめぐる
前橋駒形小5年 細井 美奈(みいな)
【評】山に登った友達全員が、クマよけの鈴を持っているのでしょう。一気に大きな景になる「山をかけめぐる」がいい。
私ねろお兄ちゃんねるなとおこられる
前橋山王小5年 池谷 紗英(さえ)
【評】早く寝なさいといわれる小学5年生。寝るなと怒られるお兄ちゃんは受験生なのでしょう。反対の怒り方が面白い。
雪がっせんうわぁうあぁとふぶきかな
長野原一小5年 篠原 正子(しょうこ)
【評】吹雪のオノマトペ「うわぁうあぁ」に表現の工夫があって面白い。これからもいろいろ見つけてみてください。
ななかまど言い間違えたよなまたまご
高崎群馬南中1年 市毛  純
【評】この言い間違いは、「ななかまど」と「なまたまご」が近い言葉の響きを持っていることの発見になっています。
赤トンボ稲穂のにおいを運んでく
中之条中2年 宮崎 拓生(たくみ)
【評】稲田に群れる赤トンボ。小さな体は稲の匂いでいっぱいになっていそうです。赤トンボをとらえる感性がいい。
黒板をきれいにする友受験生
渋川小野上中3年 野村 美咲
【評】受験期の緊張感を意外な場所に見つける感性は秀抜。心をこめて黒板を消している姿は、祈りの姿に通じます。
新しく放送委員の笑う声
渋川小野上中3年 村上 千織
【評】昼休みの放送に、新放送委員の笑い声が流れます。機器の操作ミスでしょうが、いかにも初々しく楽しそうです。
雨降って写生大会ヘチマかく
渋川小野上中3年 斎籐 華蓮
【評】雨で野外の写生大会ができなくなったのでしょう。急きょ校庭のヘチマを描くことになったのです。ユーモラス。
火の祭りソーラン節をおどったよ
前橋駒形小5年 笠間美与子
紅葉が絵の具の様に混ざってる
前橋駒形小5年 横田 大輔
かれ葉たちくだりになるとばいぞうし
前橋駒形小5年 細井 美奈
妙義山木々は紅葉声ひびき
前橋駒形小5年 高橋 瑠晴(りゅうせい)
かわらでね夕やけしずんだかえりみち
前橋駒形小5年 藤井 愛佳
鉄ぼうでさかさになったらかげが変
前橋山王小5年 館田(たてだ) 圭菜
そらのうえくるくるまわるかぜのおと
前橋細井小5年 桜井 愛美
秋の風竹がさわさわ歌ってる
前橋粕川小5年 六本木 遥(はるか)
庭そうじ落ち葉の下にだんごむし
高崎堤ヶ岡小5年 熊倉  青
下校中かさのむこうに秋の雨
伊勢崎赤堀小5年 大沢 可奈
坂道のかげから見える秋の空
長野原一小5年 金子 且行(かつゆき)
鎌倉の街なみ古しはとサブレ
前橋細井小6年 手島 実優(みゆう)
着ぶくれて猫の瞳をほめにけり
前橋七中1年 栗原 有加
寒稽古フルートの管を温める
前橋七中1年 栗原 有加
熱が出てぼんやり空が動いてる
渋川小野上中1年 杉山 大樹(ひろき)
月光が雲を割さいて闇照らす
中之条中2年 小林 将也(しょうや)
窓ガラス映るは光る笑顔かな
中之条中2年 関口茉瑠香(まるか)
冬の風ひらりとおちる土の上
中之条中2年 冨沢 瑞木(みずき)
日なたには猫のまんじゅうできあがる
中之条中2年 新井 遥菜(はるな)
青い空ボールの影はだ円形
中之条中2年 割田  理(おさむ)
秋寒しちっちゃな消しゴム使う夜
渋川小野上中3年 野村 美咲
秋日和一番いい場所猫がいる
渋川小野上中3年 佐藤 千栄
勉強にあきたら素振りで目を覚ます
渋川小野上中3年 新井 哲弥