鈴木伸一選

2009年12月29日上毛新聞掲載


じいちゃんがいつもの場所でわらをあむ
前橋下川渕小5年 平井陽菜乃
【評】「いつもの場所で」がいいですね、おじいちゃん元気でいてね、という平井さんの思いが、よく伝わってきます。
ストーブの前しかいないおねえちゃん
前橋山王小5年 大関 圭音(けいと)
【評】寒がりのおねえちゃんは、しょっちゅうストーブにあたっているのです。それをオーバーに表現したのが楽しい。
学校の帰り道にも氷ある
前橋駒形小5年 はぎわらはるき
【評】登校時に見た氷が、下校時もそのままだったのです。気温の上がらない寒い一日だったことが、よくわかります。
冬の木々雲をきりさく音がする
中之条中2年 遠藤 史也
【評】シャープな作品。30歳で夭折(ようせつ)した篠原鳳作(ほうさく)の、「大空の風を裂きゐる冬木あり」という句を思い出しました。
早朝の寒さを映すカーブミラー
中之条中2年 高橋 実央
【評】カーブミラーに映る、万象枯れ尽くした冬の風景。そこに、目には見えない寒さをとらえたのが、なかなか鋭い。
みしみしと紅葉増える窓の外
渋川小野上中3年 野村 美咲
【評】「みしみしと」が面白い。日増しに広がってゆく紅葉から受ける圧迫感のようなものが、確かに伝わってきます。
クリスマス夜空も星をプレゼント
前橋駒形小5年 狩野友理香
冬の雨重たい雨と悲しい雨
前橋駒形小5年 横田 大輔
お家(うち)からあかりがめだつ冬の街
前橋駒形小5年 渡辺 百夏
葉がおちるそうじをしなきゃとまっている
前橋桃瀬小5年 藤塚 悠希
冬になり金管楽器がひえている
前橋粕川小5年 久保 貴俊
なわとびがあたるお痛い冬の朝
前橋荒牧小6年 飯尾 悠乃(ゆうの)
青空に真っすぐはえるいちょうかな
前橋大胡東小6年 長谷川芽依
夜になりモサモサ聞こえる雪の音
片品武尊根小6年 星野  隼
マンドリン静かに響く新嘗祭(にいなめさい)
前橋七中1年 栗原 有加
もみすりのにおいをかいで冬きたり
渋川小野上中1年 佐藤 直樹
さまざまな落ち葉が浮かぶ水たまり
渋川小野上中1年 佐藤 真由
体育館床が冷たく光る秋
渋川小野上中3年 鈴木みちる
楽器から冬の音色が飛んでいく
中之条中2年 加藤 玲香(りょうか)
初雪で清少納言に共感し
中之条中2年 斉藤 有希
霜柱ザクザクふんで野球する
中之条中2年 関  和希
寒空や日なたに犬が移動する
中之条中2年 冨沢 夏未
折り紙を重ねて見たら秋の山
中之条中2年 冨沢 仁志
部活中窓から見えるツリーかな
中之条中2年 山田 義樹
おでん食べ家族と話す今日のこと
前橋広瀬中中3年 新井 梨花