林桂選

2010年1月12日上毛新聞掲載


校庭ですぶりをしたら雪落ちた
長野原一小5年 金子 且行(かつゆき)
【評】温かさで雪が解けて落ち始めたのです。雪が落ちたのは偶然。でも鋭い素振りのせいのように感じられるのです。
手が冷えて水道水があたたかい
前橋大胡東小6年 中尾 彰吾
【評】冷たい水道水が、温かく感じられるほど冷えた手。読者に冷えた手を強く感じさせる表現になっています。
冬木立子犬と弟はしゃいでる
前橋七中1年 栗原 有加
【評】寒々と葉を落とした冬木立。その下で、弟も犬も元気一杯。はしゃぎ回っています。散歩の一こまの所感。
グローブを欲しいとねだる受験前
渋川小野上中3年 新井 哲弥
【評】この時期にグローブ? しかられたかもしれません。入学したら野球をしたいのでしょう。夢を力に受験勉強です。
手袋の代わりに友と手をつなぐ
渋川小野上中3年 佐藤 千栄
【評】手袋代わりにつなぐ手。幼い行為のようにも思えますが、お互いを温める心の交流になっています。
ウィンカー点滅するたび秋がくる
渋川小野上中3年 村上 千織
【評】車のウィンカーの光が強く感じられる夕暮れでしょうか。その光に感じる秋のもの寂しさ。感性のよい句。
散歩道犬の背中に落ち葉乗る
前橋下川渕小5年 木檜(こぐれ)葉月
家庭科で火を使ったらまどがくもった
前橋桃瀬小5年 藤塚 悠希
冬の風月がひとすじキラキラと
前橋細井小5年 醍醐 里奈
川の流れ風のはやさときょうそうだ
前橋粕川小5年 山崎  碧
写生して犬がほえてた養林寺
前橋大胡小5年 本郷 寛太
秋の風とうもろこしがさわいでる
伊勢崎赤堀小5年 山崎 寛太
白い息みんなでよりそう登下校
前橋細井小6年 内田 茜(あかね)
友達のねぐせがいつも芸術だ
前橋大胡小6年 石村 航平
風がふき木にひっかかる白い袋
前橋大胡小6年 阿久沢祥恵
ジムグリが柿の木登って犬ほえる
前橋大胡小6年 岡田 和樹
足音を聞いて相手のきょりはかる
前橋荒牧小6年 平野 達哉
空見あげそつ業までの時おしむ
前橋荒牧小6年 丸山 直也
持久走5年の自分に負けちゃった
渋川古巻小6年 沢 明希子(あきこ)
冬のバラ空に真紅をうつしてる
前橋七中1年 栗原 有加
青森の林檎の箱を開けにけり
邑楽南中1年 根岸 春奈
いつだろう涙が雪に変わるのは
中之条中2年 斉藤 有希
青空をすり抜けていく友の声
中之条中2年 狩野 夏美
授業中日ざしが机に反射する
渋川小野上中2年 宮  康太
満天の星から探すオリオン座
渋川小野上中3年 鈴木みちる
冬の風受験の気持ち強めてく
前橋富士見中3年 八木原諒介