| 林桂選 |
2010年2月2日上毛新聞掲載
| 重ね着を何枚もして耳痛く | |
| 前橋西高1年 新井 愛奈 | |
| 【評】防寒対策の重ね着をして通学。万全のはずが、耳が痛くなるほどの寒さ。予想外の事態に寒さを実感する作者。 | |
| 寒い日のイルミネーション薬指 | |
| 前橋西高1年 中島 桃子 | |
| 飼い犬のポチとタロウをだきまくら | |
| 前橋西高1年 角田佳央里 | |
| あかぎれの母洗いものが嫌になり | |
| 前橋西高1年 大山 麻由 | |
| 冬来たるクラスの角の隙間風 | |
| 前橋西高1年 角田 健人 | |
| 父親が股引デビューを果たしけり | |
| 前橋西高1年 樋口 一樹 | |
【総評】「ひみつきち草がぼうぼう入れない」(小4)という句が、同じ学校の同じ学年の違う生徒の名前で寄せられました。入選句として予定していましたが、同一句が見つかったことで選外としました。同じようなことは、一年を通して何度か経験することです。同じ学校生活をしているので、類句が多くなるのはやむを得ません。類句でも、本人が考えたよい表現になっていると判断できれば、採用することがあります。しかし、創造的な句でまったく同じ表現の俳句の場合、どちらが本当の作者か判断がつきません。選びようがなくなってしますのです。みんなに見てもらう機会を失った俳句が一番かわいそうだと思います。自分の作品を大切に。 | |