林桂選

2010年2月16日上毛新聞掲載


美少女に会えない昼の男達
太田高1年 富岡 大裕
【評】男子校の日常を「美少女に会えない昼」と表現してユーモラス。もちろん一人ではなく「男達」の運命。
耳掻きの痛さを忘れる悲しみよ
高崎北高1年 高倉 慎矢
【評】母親に耳掻(か)きをしてもらった幼いころの思い出。痛かったのも懐かしい。それが薄らぎゆく日々の悲しさ。
雪うさぎ日影で半日過ごしたり
前橋西高1年 青柳 千尋
赤い手袋しっかりはめて祖父の家
前橋西高1年 岩田かほり
体育でころんでつめにつちつまる
太田高1年 荻原 旭央
雪降る日歌を歌うとあたたまる
太田高1年 大隅弘太郎

【総評】風で運ばれて舞う雪を「風花」と言います。実は他にも「はあて」や「吹越(ふっこし)」という呼び方があります。同じものでも違った呼び方をすることがあるのです。「はあて」や「吹越」は群馬で使われている方言ですが、それだけ群馬らしさを表現できる言葉とも言えます。身近にもいろいろな呼び方をするものがあると思います。どの呼び方で書いたら、ぴったりくる表現になるか考えて言葉を選んでみると、思わぬよい句ができるかもしれません。「つくし」「つくしんぼ」「つくづくし」「筆の花」。どれも同じ植物ですが、どれを使うかで句の感じは変わってくるはずです。