林桂選

2010年2月2日上毛新聞掲載


ふくろうのなくところみる星がある
前橋粕川小5年 小林 峻也
【評】夜に鳴くフクロウ。声の方には闇(やみ)が広がっていて、輝く星があるばかり。まるで星が鳴いたように思えます。
稲刈りは意外とぼくに合っていた
前橋大胡小5年 金井 那樹(ともき)
【評】学校での稲刈り体験学習でしょう。やってみると意外に楽しく、しかも上手にできたのです。新しい自分の発見。
くもりの日落ち葉の道に風がふく
前橋荒牧小6年 赤田圭太朗
【評】曇って寒々とした冬のようすが、描かれています。「風がふく」がいい。心の中まで寒くなるような感じです。
鏡にもはっきり映る吐息かな
中之条中2年 山田 義樹
【評】白い息は、一瞬鏡を曇らせるようにして映ります。白い息も鏡をとおして感得すると一層強く感じられます。
霜おりてかすかにくもる森の坂
中之条中2年 新井 隆史(たかふみ)
【評】霜がおり、地面がモヤのようにけむっている朝。「かすかにくもる森の坂」は渋くて大人びた表現。巧みです。
夜明け前月より地球は瑠璃色に
中之条中2年 大川 拓海(たくみ)
【評】夜明けの前の地球。太陽に照らされ始めた地球を想像しています。「瑠璃色(るり)に」は、その美しいイメージの結晶。
とおいそら朝のひかりで雪山見えた
前橋下川渕小5年 吉川 綺華(あやか)
海の上入道雲がなつかしい
前橋駒形小5年 荒井 玲香
かねのなるお寺をかいて色をぬる
前橋大胡小5年 竹田 天美
やっと明日ストーブつける日やってきた
前橋桃瀬小5年 藤塚 悠希
冬の風葉っぱを落とし遊んでる
前橋大胡東小6年 木村 美香
クリスマスみんなの家が光ってる
高崎馬庭小6年 春山 百香
秋の風源氏山には秋出水
伊勢崎あずま北小6年 諏訪 敬亮
秋の寺大仏だけが座ってる
伊勢崎あずま北小6年 小林  凌
カマキリが抱っこしたまま凍え死ぬ
邑楽南中1年 根岸 春奈
指先に集うぬくもり朝の道
中之条中2年 新井 隆史
ただいまと言えば指先かゆくなる
中之条中2年 綿貫  朱(あやみ)
寝る前に枕草子もう一度
中之条中2年 田村未菜美
月あかり夜の風を凍らせる
中之条中2年 新井 遥菜
授業中山が白くかざられて
中之条中2年 剱持  優
山の中光が散ってく朝日かな
中之条中2年 関口茉瑠香(まるか)
わけもなく初雪掴んだ帰り道
中之条中2年 関  直人
授業中俳句の中にも雪が降る
中之条中2年 小林 将也
校庭を走ったあとの息白く
中之条中2年 金井明日香
教科書のさし絵に冬の甘さあり
渋川小野上中3年 小野恵里佳