林桂選

2010年3月16日上毛新聞掲載


紅白の時期を過ごして椿咲く
高崎北高1年 高倉 慎矢
【評】赤い花と白い花が同時に咲き誇った時期を経て、今はいずれかが咲き残っている時期なのです。視点がいい。
忘らるる都を染めて細雪
高崎北高1年 村上明日菜
桜舞う一期一会の記憶かな
利根商高3年 梅沢 大地


【総評】「せんたくをたたんでいたらてんとうむし」(小1)は、いち早い春を発見した句だと思います。太陽で暖められた洗濯物に、冬の眠りから覚めたテントウムシが止まって暖をとっていたのを、そのまま取り入れて、たたむ作業のときに見つけたのでしょう。しかし、実は「歳時記」ではテントウムシは、夏の季語に分類されています。この作者が発見した越冬して春を迎えたテントウムシの姿は、季語では想定されていないのです。逆に言うと、歳時記を頼りに俳句を作っている大人には発見することができないテントウムシの姿を、子どもの作者は発見したことになります。このような子どもの「眼」が利いた句が、生活の中からたくさん生まれると楽しくなると思います。