鈴木伸一選

2010年3月23日上毛新聞掲載


蛙飛びゆらゆらゆれる恋の月
前橋南高2年 大井飛知岐


【総評】俳句の特徴は、いろいろなたとえを用いて説明することが可能ですが、その一つとして、「連想ゲームのようなもの」ということができます。主に小学校での俳句授業で、多角的なものの見方と発想の転換をうながすための導入部として、黒板に掲示した三日月の形の黄色い画用紙から、三日月以外にどんなものが思い浮かぶかをたずねることがよくあるのですが、これなどは、まさに連想ゲームと言えます。どの学校でも、「ブーメラン」「笑った口」「バナナ」「帽子のつば」「ゴンドラ」などなど、たちどころにたくさんの答えが返ってきますが、それだけ、子どもたちの頭は柔らかいということでしょう。そして俳句は、こんなふうに連想をどんどん広げてゆくことが重要なのです。ところが、実際に作る段になると、これが案外できていないように見えます。作っているうちに連想ゲームのことを忘れてしますのかもしれませんが、だとしたら、こうした遊びを繰り返し行いましょう。楽しみながら、連想を広げることがだんだんと身についてゆくと思います。