林桂選

2010年3月2日上毛新聞掲載


こごえる日帰ってきたらだっぴする
前橋駒形小5年 萩原 英亮(えいすけ)
【評】「だっぴする」は、重ね着していた外出用の冬着を脱ぐたとえでしょう。まるで昆虫の脱皮のように脱ぐのです。
席替えし後ろのはじに座る冬
渋川小野上中3年 野村 美咲
【評】まだなじまない席の位置と、寒々とした冬の教室の空気感を「後ろのはじに座る冬」で表現。感覚のよい句。
鉛筆の筆圧高く春近し
渋川小野上中3年 村上 千織
【評】春に向かって気持ちが高揚してゆくのを、鉛筆の筆圧の高さに感じています。受験も背景にはあるでしょう。
緩急をつけて吹きこむ吹雪かな
沼田中3年 鈴木 勇貴
【評】「緩急をつけて」が巧み。確かに吹雪には、緩急がありそうです。その緩急が雪の複雑な舞い方を生みます。
まちどおしい春はまだまだ海のむこう
前橋下川渕小5年 吉川 綺華(あやか)
だるま市寒さでだるまも丸くなる
前橋山王小5年 高山 怜美(れみ)
春風につられて桜よってくる
前橋粕川小5年 萩原 怜香(れいか)
風さんがみちあんないでぼくをおす
前橋駒形小5年 宮下 正教
練習中赤ぎ山から風花が
前橋細井小5年 田中 綾音
校庭の遊具がひりひり冷たいな
前橋桃瀬小5年 町田 絢音(あやね)
冬のはえせんたく物で日なたぼっこ
高崎堤ケ岡小5年 田中 悠月
初参戦湯かけ祭りで湯をかぶる
長野原一小5年 豊田 円(まどか)
散歩中ぼくも犬も白い息
前橋永明小6年 都筑  渉
しもばしら朝しかでない水の精
前橋荒牧小6年 久保田美保
天文台ジャンパー着てみるオリオン座
前橋細井小6年 吉沢 慎吾
粉雪がグローブぬらす部活動
中之条中2年 桜井満依子