鈴木伸一選

2010年4月6日上毛新聞掲載


体育館卒業式の服を着た
前橋駒形小5年 新井 駿希
【評】紅白の幕が張りめぐらされ、体育館も卒業式の準備が整いました。その印象を「卒業式の服を着た」と表現。
熊よけのすずをならして春の音
長野原一小5年 篠原 正子(しょうこ)
【評】クマもそろそろ冬眠から目覚めるころ。そんな季節の登下校風景が、ぱっと目にうかぶように描かれています。
春がきてノックが始まるグラウンド
渋川小野上中1年 新井 航大
【評】雪が消え、野球の練習も校庭でできるようになりました。新井君が春の到来を実感するのは、まさにこのとき。
教室に光差し込み友の影
渋川小野上中3年 野村 美咲
【評】卒業式間近の教室風景でしょう。友だちの影すらも、作者にはこの上なく愛いと(いと)おしいものと思えてならないのです。
歌声で冬を送って春を呼ぶ
中之条中2年 新井 遥菜
【評】歌を介して季節の推移を感じ取るというところに若々しさがあり、好印象。「送る」「呼ぶ」の畳みかけもいい。
春の日に掃除をしたくなってきた
中之条中2年 斉藤 有希
【評】あたたかな陽気に、おのずと気分も軽くなります。部屋のそうじをふと思い立ったというのも、よく分かります。
さむいけどビニールハウスあったかい
長野原一小5年 清水あかり
春の風あいずに少し温かい
前橋永明小6年 松村 朋美
弟はけっこんしきでもくわずぎらい
前橋大胡小6年 斎藤 大智
手ぶくろをはずせと太陽笑ってる
前橋大胡東小6年 藤井 美沙
月明かり漏れて暗幕春照らす
中之条中2年 新井 隆史(たかふみ)
昼下がり桜の影に座りこむ
中之条中2年 遠藤 史也
学校を包んだ霧に春感じ
中之条中2年 小渕奈津美
春風が息を切らしてとんできた
中之条中2年 加藤 玲香(りょうか)
凛とした後ろ姿に春の風
中之条中2年 木暮 峻介
春風と投げたボールが交差する
中之条中2年 関  和希
さよならと手を振る友に雪が降る
中之条中2年 野口 朱華(あやか)
山びこにぴょんぴょんはねる春の声
中之条中2年 町田 羽純
春風を追いこしかけ出す卒業生
中之条中2年 吉沢  優
鼻歌で姉がおめかし春近し
渋川小野上中2年 野村 聡太