鈴木伸一選

2010年4月20日上毛新聞掲載


花びらがちるなかあそび光ってる
安中九十九小5年 小板橋美菜
【評】子どもたちは、桜の花びらを取ろうとしているのかな。生き生きとしたその姿が、春の日ざしに光って見えます。
お母さん大根切る音きこえるよ
伊勢崎赤堀小5年 大沢 可奈
【評】気持ちがあたたかくなる俳句。トントンという包丁の音には、お母さんの愛情がたっぷりとこめられています。
はん長は桜の下で忙しい
前橋桂萱小6年 平岡 拓磨
【評】登下校の班長は、低学年の子の面倒も見なければならないものね。最上級生としての責任感が、よく出ています。
帰り道桜に染まる山遠く
前橋七中2年 栗原 有加
【評】遠くの山の桜が、まるでピンク色の雲のように見えます。そばで眺めたときには分からない桜の美しさですね。
やわらかい雨にうたれて桜咲く
中之条中2年 関  夏生(なつお)
【評】「やわらかい雨」というとらえ方がいい。桜の中のいのちそのものにまで、優しく染み透ってゆくような雨です。
新学期通学路のわき花いっぱい
前橋駒形小5年 桑原 未瑚(みこ)
さくらの木じっとみているじゅぎょう中
安中九十九小5年 中沢 優奈
北風だびゅんびゅんふいて加速する
伊勢崎赤堀小5年 板野 敦斗
追い風に春の足音乗せてふく
前橋永明小6年 小暮なるみ
新しい教室の前で深呼吸
前橋桂萱小6年 完戸帆乃果
たくさんの桜に囲まれ卒業だ
埼玉・熊谷妻沼南小6年 岡村 優衣
※熊谷妻沼南小の作品は、関口輝男先生に指導していただいたものです。
日本中春色で祝う入学式
下仁田中1年 杉本美伊奈(みいな)
祖父と行く棺の中の春の花
渋川小野上中2年 野村 昂平(こうへい)
卒業をしても来ている学校に
渋川小野上中3年 佐藤 千栄
おばあちゃん背筋伸ばして桜見る
前橋南橘中3年 高橋 瑞穂
宝物のようにしまいぬ桜餅
吉岡中3年 塩谷 弥生
春の香に空も大地も大にぎわい
下仁田中3年 杉本麻稀葉(まきば)