林桂選

2010年6月8日上毛新聞掲載


退屈を持て余したる狐かな
高崎北高2年 高倉 慎矢
【評】キツネは、こんな時に人を化かすいたずらを考えつくのでしょう。もちろん、キツネに自分を仮託した句です。
パチパチと暖炉のはなし盗み聴く
高崎北高2年 狩野 倖歩(さちほ)
よみがえる風の匂いで夏の影
高崎北高2年 阿部 隼人
君の背が大きく見える春の空
高崎北高3年 今井 香穂

【総評】花や動物、物などの気持ちになって考えることで、世界が新しく見えてきて、発想の豊かな作品を生むことにつながる場合があります。「退屈を持て余したる狐かな」(高2)は一度キツネになって考えています。そして退屈な自分を発見しています。「こいのぼり家族と一緒に笑い合う」(中1)は、一度こいのぼりになっています。そして家族を発見しています。「ツバメの子早く飯くれ歌ってる」(小5)は、一度ツバメの子の気持ちになって考えています。おなかをすかせた気持ちが分かりました。「五月ばれ植えたたまねぎ暑そうだ」(小4)も、一度タマネギになって考えたことでしょう。新しい世界を見る方法として試してみてください。